くりた みちこ
ベルギー在住。上智大学卒業。米・コーネル大 学およびベルギー・ルーヴァンカトリック大学にてMBA取得。 Global Press会員。コーディネータースクラブ・ベルギー運営。
ベルギーはフランス、イギリス、オランダ、ドイツなど欧州の大国に囲まれ、あまり目立たないちっぽけな国です。でも、主都ブリュッセルはEU本部のほか、NATO(北大西洋条約機構)など1000を超える国際機関がある国際都市。ブリュッセル市の人口の4割は外国人と言われています。有史以来の長い歴史を持ちながら、ベルギーとしての建国は1831年。とても若い新しい国です。 しかし、EUの縮図と言われるほど言語や民族事情が複雑で、蘭語を話すゲルマン系民族の住む北部地域と、仏語を話すラテン系民族の住む南部地域は相容れず、60年代以降、段階を追って自治が進んでいますが、いずれは平和裏に分離していくと見込まれています。 そんな複雑な状況下ではありますが、人々は、人権や自由への意識が高く、ワークライフバランスを尊重し、家族や生活の質を心底大切にしています。目の覚めるほど美しい自然に囲まれ、休暇をこよなく愛し、また、家や庭を美しく保つことに完璧なまでにこだわります。高負担、高福祉の典型的な国なので、税・社会保障の負担は日本人には想像を絶するほど重いのですが、教育は2歳半から大学(医学部を含め)ほぼ無料、医療費もほとんどかからないので、充分に元をとっている実感があります。 美味しいものをゆっくりと堪能し、芸術やスポーツを大らかに楽しむ……何事も頑張りすぎない、ストイックに無理をしない、せこせこと忙しくしない――ベルギー人のそんな生き方を、今の日本の皆様にご紹介できたらと思います。 「欧州の大国に囲まれた真珠のような国」「再び訪れると、ただいまと言いたくなる国」とは、ベルギーを訪れた友人達の言葉――PR下手のベルギー人に代わって、素朴に魅力溢れるベルギーの情報を発信していきます。
ベルギーのWi-Fi事情
ベルギーでは、ほとんどのホテルでWi-Fiは無料。飲食店や商店でのWi-Fi環境は、以前よりは改善されたので、旅行者にとって便利になりました。市などが運営するWi-Fiも、また、公共の交通機関のWi-Fiもある程度整備されてはいますが、旅行者としての使い勝手は、北米諸国や近隣欧州諸国と比べるとかなり限られていると言えます。 ホテルや喫茶店で利用するのが旅のコツと言えるでしょう。
便利で居心地満点、ブリュッセルのプチホテルとB&B
ベルギーは小さな国。首都ブリュッセルに泊まったまま、ブリュージュやアントワープを始め、国中どこへも、電車や車で日帰り旅行ができてしまいます。首都ブリュッセルの一角には、高層ビルやEU主要機関が並ぶ地区もありますが、旧市街や郊外に宿を取れば、都会の喧騒に呑みこまれることなく、中世情緒たっぷりの建物や石畳に囲まれて歴史散歩を堪能することも、公園の芝生にごろりと寝転んで読書三昧することも自由気ままです。
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