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ドバイ株で手堅く1億円を目指そう!その4

世界の建設クレーンの3割が集結している怒涛の建設ラッシュ。2010年予定"ペルシャ湾岸6カ国単一通貨"など、世界から注目されているドバイ株について第一人者の石田さんにお話しをお伺いしました

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ドバイの魅力とは? その4「中東の急成長都市ドバイのリスクとは?」

現地の不動産情報誌。ドバイの不動産はバブルか?!
香港資産運用奮闘記や、日本初の海外投資家向けSNSWorld Investorsを運営されている石田和靖さん(ハンドルネーム:kz@銅鑼湾)が、日本初のドバイ株投資の本格的なマニュアル本をお書きになりました。いま世界中から注目を集めるドバイ(DFM:Dubai Financial Market)に、個人投資家が挑むための本格的なマニュアル本です。今回はその石田さんにドバイの魅力とリスクについてお伺いしてきました!<シリーズ第4弾>

<以下インタビューから>

戸松:そんな経済成長著しいドバイには、どのようなリスクが考えられますか?

石田さん:まずよく聞かれるのが、「イラクとかアフガニスタンとか、治安の悪い地域が近くにあるけど大丈夫か?」ということです。これは、「隣の国で核実験やっていて、はたして日本の株に投資して大丈夫か?」ということと同等の質問と考えます。たしかに戦争やテロのリスクが皆無とは言えませんが、経済大国のアメリカが同時多発テロの標的となったように、それらはほぼどこの国にも存在するリスクであり、この何が起こるか分からない世の中では、それに対するリスクヘッジは一極集中を避け、分散するほかにありません。なので、これに関してはあえて割愛させていただいて、以下6点のリスクをあげてみました。

1) 時価総額・銘柄数など市場規模、業種に偏りがある
時価総額は8兆円程度。上場銘柄数は50社程度。金融と不動産で時価総額の半分以上を占めます。このように銘柄数が少なく業種にも偏りがありますので、何か突発的な出来事によって市場全体が大きく値動きするリスクが高いと考えておかねばなりません。

2) 同じ国内で異なる経済現象
ドバイは非石油産業の多角化により、原油依存から完全に脱却していますが、UAE連邦を構成するアブダビ首長国の場合、石油産業によるGDPが60%以上を占めています。同じUAE国内でも経済構造は大きく異なるという現象が起こっています。

3) UAE国民の雇用と生活
国内の労働力は海外からの人材に多くを依存しており、自国民の能力引き上げや雇用確保が課題となっています。政府から手厚い保護を受けられるUAE国民の就業意欲の低さも問題となっており、今後は自国民の職業訓練や教育を強化、高騰する生活費の対策、所得の向上などが大きな課題となっています。

4) 原油相場との関係
いくら産業の多角化が進んだとはいえ、外貨獲得をまだまだ原油に依存する中東地域の中心に位置し、そのオイルマネーが金融や不動産に流れ込んでいくなど、原油相場との関連性を完璧に断つことは難しいという意見もあります。ドバイは今後さらに産業の多角化に加えて、原油価格に左右されにくい経済構造をいかに構築していけるかが長期的な課題となりそうです。

5) 不動産バブル
ドバイは世界の建設クレーンの約3割が終結しているという事実からも分かるとおり、現在異様なほどの建設ラッシュが続いています。これは、不動産バブルの崩壊も懸念されます。しかしこのリスクを少しでも和らげる材料として、ドバイの不動産デベロッパーは、日本の不動産ローンとは少し異なる方法を採用しています。支払回数は物件、エリアごとに決められており、多くの物件で完成前に全額または7~8割が決済完了しているという状態です。なので、長期の不動産ローンが焦げ付いて不良債権化する可能性は無くはないですが、少なくとも日本のそれよりは低いでしょう。

6) 民主主義国家としての課題
中東産油国ほとんどの国に言えることですが、王家や首長家がオイルマネーの全コントロール権を掌握しており、国民が口を出す余地は全くと言っていいほどありません。また、表現・言論の自由など、先進国においては当然と思われるような権利が制限されていること。ドバイでは私服警官があちこちに立っており、市民の言動を常に見張っています。それだから治安がよいということもあるのですが、国際社会で勝ち抜くためのグローバルな経済成長には政治的な民主化が必要だと思います。

次は特別に読者の皆様だけにドバイ株を日本で買える方法をお教えしましょう!

シリーズ1回目 ドバイの魅力とは? その1「年率11%の成長を2015年まで継続」

シリーズ2回目 ドバイの魅力とは? その2「世界一の人口増加率と今後の経済拡大」

シリーズ3回目 ドバイの魅力とは? その3「湾岸単一通貨導入計画」

<今回の記事はここまでです>

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