クレジットカード/クレジットカード関連情報

定年を控えた人のためのクレジットカード心得

定年が近づくと、老後の年金や預貯金、投資信託などが気になってくるものですが、意外と忘れられているのがクレジットカード。定年後はどんなクレジットカードをもち、どんな使い方をすればよいのでしょう。

岩田 昭男

執筆者:岩田 昭男

クレジットカードガイド

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クレジットカードの利用が急速に増えている!

いよいよクレジットカード社会が到来しました。クレジットカードの発行枚数はすでに3億枚を突破しており、成人一人が2~3枚のカードをもつ計算になっています。

カードの取扱高も毎年二桁の伸びをみせて順調です。コンビニの小額決済から高額の家具や家電製品の購入まで、クレジットカードのお世話にならない日はないといってよいでしょう。また、電気代、ガス代、水道代などの公共料金をクレジットカードで支払えるようになったために、カードをよく使うという印象が一層強くなりました。

家計のやりくりにも大いに貢献するクレジットカード!

さらに、クレジットカードは不況を乗り切る生活防衛の切り札としても関心を集めるようになっています。日経新聞のネットのアンケートでも、効果のある生活防衛術として、その第一位に「クレジットカード払いを増やし、ポイント活用する」が輝きました。日用品をカード払いにしてこまめにポイントを貯め、商品券に交換したり、携帯電話の機種変更に使ったりするのが最もお得な生活防衛術としてすでに認知されているのです。

50歳以上には抵抗があるクレジットカード利用!

ただ、実際にクレジットカードを持って使うとなると、50歳以上の人には抵抗感は強いと思います。この層の人たちにはクレジットカードは借金という意識が根強く刷り込まれているために、なかなか割り切ることができず、支払うなら、現金で済まそうとなるからです。私も同じ世代ですから、その心理はよく分かります。

しかし、その一方で、最近のクレジットカードは何かと便利になり、家計のやりくりにも大いに貢献してくれるので、一度は使ってみたいと思う人も多いのです。

同じ持つならステータスのあるゴールドカードを!

百貨店などではカードを上手に使う高齢のご婦人をよくみかけます。そういう人に限って、金色の輝くゴールドカードをサイフから取り出して、高級ブランドの商品を購入したりするものですから、こちらもゴールドカードがよいと思い込むようになります。それが社会的にも成功を収めた熟年以上の人に共通した意識ではないでしょうか。

信用力がものをいうクレジットカードの世界!

ところが、いざゴールドカードをもつとなると、じつはかなりの信用力が必要となります。年収700万円以上、一部上場企業、勤続10年以上といった小うるさい条件がいろいろとつき、それに合格した人だけが豪華なカードを持てるというわけです。

しかも、信用は社会的地位に応じて上下するので、一生安定しているわけではありません。たいていは会社の信用をバックに個人の信用力は評価されますから、定年直前の時期が最も高いといえます。しかし、定年を過ぎて時間がたつと信用力は次第に下がっていきます。

さらに、70歳を超えると健康問題などが影響して、信用力は極端に減少していきます。この頃になるともはや新しいカードを作ることはできなくなるでしょう。したがって、自分にあって望みのクレジットカードを作ろうとするなら、定年前に対処しておくことが大切なのです。

自分の信用力を知ることから始めよう!

そのためには、何をやる必要があるのかというと、まず、自分の信用力を知ることです。それには、個人信用情報(シーアイシー)に行って、自分のクレジットレポートを参照するのがよいでしょう。いまはクレジットカードを使っていなくてもかつて使っていたという場合、どれくらいの借り入れがあり、返済履歴がどうなっているのかなどが分かります。

とくに直近の2年分のデータを確認しておくことが重要です。私の友人はこのデータを見て、子供の塾の月謝の支払いに奥さんがクレジットカードを作らされていたことを初めて知ったといいます。いろいろなことが分かるので、一度行ってみるとよいでしょう。

ライフスタイルに応じて的確なカードを選ぶ!

それからカード選びに入ります。カード選びの原則は、ライフスタイルで選ぶことです。その目安となるのが自分が何を好きかということ。

たとえば、旅行が好きという人には、「大人の休日倶楽部ジパングカード」(JR東日本)がおすすめです。JR6社の運賃を大幅割引してくれます。男性満65歳以上、女性満60歳以上(夫婦揃って入る場合はどちらかが満65歳以上なら二人揃って申し込み可能)が対象。定年後に夫婦で温泉旅行を企画している人にはぴったりでしょう。

買い物好きの人には、高島屋での買い物で8%のポイントがつく「タカシマヤカードゴールド」(高島屋)がおすすめ。ネットショッピング好きの人には、ヤフーの利用で様々な特典がある「ヤフーカードスイカ」(ヤフージャパン)がよいでしょう。このカードは、スイカへのポイント交換も可能です。

また、クルマ関係に関心がある人には、ガソリン代が割引になる「出光カード」(出光興産)。資産運用に興味があるなら円定期預金、外貨預金金利優遇などの特典がある「スーパーICカードゴールド」(MUFG)がおすすめです。

これらのカードを参考に自分にあったカードを選び、返済遅れをしないなどカード社会のルールに従って使えば、定年後も充実したカードライフを送ることができるでしょう。

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