セキュリティコードで「なりすまし」を防ぐ!
ただ、国際ブランドやカード会社は、ネット上で本人確認する方法として二つを用意しています。セキュリティコードと3Dセキュアです。セキュリティコードというのは、クレジットカードの裏面のサインパネルの上に記載された3桁の数字をいいます。ネットショッピングの記入欄に、「セキュリティコードを打ち込んでください」という部分があります。そこにカードの裏面をみて3桁の数字を打ち込みます。しかし、盗んだカード番号で買い物をしようとした場合にはセキュリティコードが分からないために、購入は不成立になります。欧米ではセキュリティコードが普及していますから、多くのサイトで犯罪の抑止が可能になっています。
パスワードで本人確認を行う3Dセキュア!
もうひとつの3Dセキュアというのは、VISA、マスター、JCBなどの国際ブランドが主導するもので、あらかじめカード会社にパスワードを登録した利用者が、ネットショッピングの際に、そのパスワードを使って本人確認をするというものです。犯罪者が盗んだカード番号でネットショッピングをしようとしても、店がパスワードを要求した際に、正しい答えができず立ち往生するという仕組みです。本人しかパスワードが分からないためにセキュリティコードよりもより厳密で、犯罪の抑止には十分でしょう。VISAはVISA認証サービス、マスターカードはセキュアコード、JCBはJセキュアなどそれぞれの呼び名になっていますが、中味は同じものです。売り上げ減を恐れ、躊躇する加盟店側!
今回の事件でもカード会社や加盟店がこうした対策を講じていれば、不正利用は未然に防げたといえます。しかし、店とすると、手続きが複雑で、売り上げが減少するという懸念があってなかなか採用しないのが実情です。しかし、アリコのように大きな被害がでるわけですから、一刻も早くこうした手立てを導入することが必要になっています。利用者もセキュリティ対策が入っているかどうかで、利用するサイトを選ぶようになれば、普及は一気に進むでしょう。国をあげてネットでの不正利用撲滅に乗り出した英国!
英国でもカード犯罪は深刻な問題になっています。一時は、ICカード化によって実店舗での被害は大幅に減りました。ところが、一方で、ネット上での「なりすまし」犯罪の被害が急激に増えたために、カード会社と加盟店が協力して、3Dセキュアを本格的に導入しました。その結果、この1~2年でネットショッピングでの「なりすまし」被害は大幅に減少したといいます。日本でも英国の例を真似て早急に対応する時にきているのではないでしょうか。【関連リンク】
本人認証サービス「J/セキュア」