銀行の定期預金は、銀行が破綻すると1,000万円を超えている部分は保証されませんが、投資信託は販売している証券会社が破綻しても保護されるってホント? 元本割れすることもあるのに?
A2:YES……投資信託の財産は販売会社(証券会社など)からも運用会社からも分別して信託銀行で管理されています。破綻の際にも、各機関から独立して守られるしくみになっています。 |
投資信託は、一口1万円程度から株式や債券を購入することのできる手軽な金融商品として銀行などでも販売されています。運用はプロに任せて小口で分散投資ができるのは魅力的な商品です。
一方で、預貯金とは異なり元本割れもある商品として、購入をためらってしまう人も多いことでしょう。しかし、この投資信託、実は金融機関の破綻に強い商品なのです。
投資信託(契約型)では、大まかに3つの金融機関が運営しています。(1)販売会社(証券会社等)、(2)運用会社(投信会社等)、(3)信託銀行、の3社です。投資信託の財産は、購入後、信託銀行が管理するしくみになっています。
私たちが購入をする先である(1)販売会社は顧客の投資信託の財産を勝手に取り崩しをすることはできないようになっています。また、(2)運用会社は運用の指示は行いますが、実際のお金をやりとりすることはできないようになっています(指示にもとづき信託銀行が売買を行います)。そして、(3)信託銀行内でも信託財産の分別管理が行われています。こうした仕組みにより、どの金融機関が破綻したとしても、財産は保護されるのです。
投資信託というと元本割れのリスクがあるとか、手数料がかかるといったことがデメリットのように言われています。しかし、それも財産の値動きが100%購入した本人に還元される仕組みであればこそです。逆に株式市場が上昇したときは値上がりの利益を100%私たちが手にすることができます。販売会社が勝手に中抜きしてしまうことはありません。また、取られる手数料についてはすべて事前に明示されており、それ以外の費用を勝手に徴収することは認められません。
手数料の相対的な高さを引き下げていくことはまだこれからの課題ですが(それでもずいぶん値下がりしてます)、投資信託はかなり透明性の高い金融商品なのです。