貯金の有無がときに自分の将来を決める!
スガシカオさんがデビューしてヒットするきっかけが貯金にあった、なんてとてもおもしろい話ですね。夢を現実にするときに、運やタイミングも重要ですが、自分自身のスキルアップと経済的支えの存在があったからこそ、スガシカオさんは、今こうしてトップアーチストのひとりとして活躍されているというわけです。でも、スガシカオさんのお話から私たちは将来設計を実現するための、重要なキーポイントを学べるような気がします。それはミュージシャンにならなくても、どんな人にとっても役に立つアドバイスです。
スガシカオさん本人が言っているとおり、『とりあえず金を貯めろ』というのは何よりも役立つ人生のアドバイスです。ほとんどのシチュエーションにおいて、お金があると将来設計に選択肢の幅が広がるからです。これは厳然とした事実です。たとえば……
●便利で広い部屋を見つけて今の部屋から引っ越しをしたくても、貯金がなければ敷金・礼金が支払えません。
●今の会社に不満があっても、貯金がなければ会社を飛び出すことをためらってしまうかもしれません。
●新しい事業のアイデアがあっても、貯金がなければ事業をスタートさせることはできません。
●結婚をするときそれなりの式を挙げたいと思っても、貯金がなければ無理です(指輪も買えないかもしれません)。
●共働きでやりくりしていたとき、奥さんが妊娠してしばらく休職することになれば、貯金がないと生活に赤信号が灯ります。
●子どもが大きくなったとき、貯金がなければ予備校も入学費も捻出するのは大変です。最悪の場合、子どもに進路を諦めるよう告げなければいけないかもしれません。
●住宅を買うとき、貯金がなければ借金(ローン)の山になりますし、場合によっては審査が下りず、気に入った物件を購入することすらできません。
●老後の生活がスタートするとき、貯金がなければ年金だけでつつましく生きていかなければいけません。
お金がなければ借りればいいと思うのは早計です。借りたお金は将来の自分の活動を厳しく制限します。返さなければいけない、という鎖が足にまとわりついてきます。ついでに金利もどんどん上乗せされます。借りた100万円を返し終わる頃には150万円払っていたということもあります。
ときに、貯金の有無が自分(と家族)の将来の選択肢を限定することになってしまうのです。