デビューを実現したのは貯金だった!?
スガシカオさんは、会社員として4年半ばりばり働いたあと、音楽活動を志して会社を辞めます。デビューの当てもないのに『何かに呼ばれたり引っ張られ』たように会社を辞めたあと、しばらく曲作りに専念していたそうです。(なんと会社を辞めたときには『自分の曲が5曲くらいしかない』状態だったとか!)そのとき、スガシカオさんのデビューまでの道のりを支えたのはなんと貯金だったのです。本人の言葉によると『100万円ちょっとあったかな。でも半分くらいはデジタルの機材を買い揃えるのに使っちゃったんです。残り半分を生活費にしました。』とのこと。
デビューを目指すためにデモテープ等を作るため必要な機材の資金と、音楽に専念するための生活資金。このふたつを、会社員生活をしていた間に貯めたお金でまかなったのです。『そのお金で音楽に専念して、とりあえず1年か2年やってみて、ダメだったら(また仕事に戻ろう)って思ってました。(カッコ内筆者)』
その後、いろいろあったそうですが、デビューにこぎ着けた後の活躍は皆さんもご存じのとおりです。今になって振り返ってみて、スガシカオさんは成功した理由をいくつか語っています。
ひとつは会社員を辞めるに至るまでに『自分の蓄積』をきちんと積み重ねてきていたこと。会社員であった期間も忙しい中コツコツと曲を書いてきたら自分でも納得できるいい曲を少しずつ作れるようになってきたり、自分の中に手応えを感じたからこそ、会社を辞めて夢にチャレンジしようと踏み込めたのではないかとスガシカオさんは考えているようです。
そしてもうひとつはやはり、やりたいことを形にするために必要なお金を貯めていたこと。本人の言葉を引用すると『いまから考えるとそうですね、金を貯めていたのもそうだし。思い立ったときに一銭もないんじゃ、話にならない。だからよく、ラジオ番組でいろんな人に相談されるんですけど、「やりたいことが見つからない。いまどうしようか迷ってます」という人には、「とりあえず金を貯めろ」と言ってるんですよ。何か見つかったときに、金がないと行動も起こせないから、と。』と。