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転職するとき退職金をもらってはいけない?(2ページ目)

転職・退職するとき、退職金をもらうのはちょっと待った! もらってしまうと、選べなくなる選択肢があるのをご存じですか? それは「401kに合算させる」選択肢です。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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退職金を401kに移せばこんなところがトク!

退職金をあえて今受け取らず、401k口座にいれておくと何がいいのでしょうか。401k口座の活用によるメリットは、具体的には以下のとおりです。

●今受け取ってしまうと税金がかかりますが、401k口座に移せば非課税で全額そのまま持ち運べます
●今受け取ってしまった後に自分で運用すると税金がかかりますが(預貯金であれば20%)、401k口座内で運用をすればどんなに儲かっても非課税で増やせます
●401k口座で運用すれば、銀行や証券会社で購入するより安い手数料の投資信託が購入できます
●401kで将来受け取れば、その後に増えた資産やその後について退職金や国の年金に準じた優遇税制で受け取れます(一時金でもらう場合、401kで運用していた期間も含めて退職所得控除の対象になるので有利です)

つまり、資産をできるだけ減らさずに増やして、できるだけ多く手元に受け取るために有利になるポイントが満載というわけです。その代わり、401k口座の制限もあります。以下のとおりです。

◆一度預けてしまったら、原則60歳まで受け取れない(担保にした借り入れ等もできない)
◆口座維持手数料が4000~6000円程度(年間)かかる(毎月掛金を追加している人はその内枠から払ううえ、税金が減るのでトータルではお得)
自分で預け先の金融機関を決めて手続きしたり、運用商品を決定しなければいけない(転職先が401kをやっているなら、自動的にそこに口座を作る)

全体的には401kにしておいたほうがトクです。自分の将来も見越してお金を貯めたいなら絶対に401kです。ただし、中途解約に関する制限も厳しいので個別の判断をしてみてください(たとえば貯金ゼロ円の28歳と、貯金500万円の35歳なら話は違ってくるでしょう)。

ここまで読んで「もらうか、401kに移すかどうしようか」迷っている人は、とりあえず手続きの一歩だけしておいてください。そうしないと401kの選択肢は閉ざされてしまうことになるのです。それは……。

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