企業年金・401k/401k企業型の運用のポイント

401k、運用放棄がなぜ増える?

ときどきニュースで「401k運用放棄」といった記事を目にします。せっかくの財産なのになぜ放棄してしまうのか?その回避策は?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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401k運用放棄が31万人670億円!?

401k(確定拠出年金)制度については、転職や退職した後も、60歳まで引き継いでいくことのできる特徴があります。途中で取りくずすことなく、税制上のメリットを生かしたまま、老後の資産を増やし続けていくための仕組みです。これをポータビリティといいます。電話番号を引き継げる「ナンバーポータビリティ」より早く401kではポータビリティが普及しています。

ところが、残念ながらこのポータビリティ、十分に機能していないようです。個人型の確定拠出年金を主管する国民年金基金連合会が公表した平成23年度末のデータによれば、きちんとポータビリティの手続きを経ていないため、資産が宙ぶらりんになっている人の数が31万2845人、資産額にして668億700万円にも達することが報告されています。

一人当たりの金額にすると21.3万円というところですが、それでも小さな数字ではありません。あなたの資産も退職した後きちんと手続きしなければ運用放棄になってしまうかもしれません。今回は、なぜ運用放棄が起きるのか、その対策はどうすればいいのか考えてみたいと思います。

→そもそもどういう流れで運用放棄になるのか?次ページ
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