エゴむき出しの行動をする人たち
『週末の車での買い物。車線変更しようと思いウインカーを出すと、隣車線の車が急にスピードを上げて車間を詰める。「何ぴとたりとも入れてたまるか!」、というオーラを全開にして妨害するドライバー。』たった1台の車を譲るかどうかで何がどれほど違うのでしょうか。彼らにとっては、道を譲ることが悔しいとか損したとかいう感情になっているのかもしれません。
『通勤時間帯の駅のホーム。多くの人が整然と並んでいて、まもなく始発電車が到着。ドアが開くやいなや、並んでいた無数の人たちが、ものすごい勢いで走り込む。どうみても座れないすき間にお尻をねじ込む40代の女性。両手を広げて隣の男子高校生を遮って突進し、ようやく最後の席を確保した50代サラリーマン風の男性。周りは呆れ顔だが、当の本人は座れたことに満足で知らん顔。早速うつむいて眠り出す。』
見た目には普通の一般市民ですが、座席に座るというたったそれだけの利益を得るために、これほどまでに自分のエゴをむき出しにします。次の始発電車を待って座るとか、立って行くという選択肢は彼らにはないのでしょう。
いわゆる品性のない人というのは、自己中心的で、「こんなことをしたら、他人が不快に思うだろうからやめておこう」などと他人(特に赤の他人)の気持ちを考えるという思いやりや想像力が欠如しています。
また、他の選択肢を考えてみる、という複数の視点を持つ精神的な余裕も視野の広さもありません。後ろに大きな利益が控えていても、目の前の小さな利益に目を奪われて、エゴで全てをぶちこわします。さらに、自分の非常識さに気づきません。先ほどの電車の席取りにしても、そのような行動を当たり前だとして「こんなこといいのかな?」とは思いません。
こういう人が他人から尊敬されることはありません。自分の非常識さに気づかない感性の鈍さと、このような器の小ささこそ、自分で自分を貧しい世界へと追いやっているのです。
自分のためにも高い品性を持つ
富裕層と呼ばれる人の中でも、本当の富裕層は心の余裕と高い品性を持った人たちです。だからこそ、お金持ちになり、お金持ちであり続けられるというニワトリタマゴのようなところもありますが、とにかく彼らは下品な人とは一線を画します。彼らは商品を取り合うような客が出没する安売りスーパーや、「おネエちゃん、おネエちゃん」と声をあげる客がいる飲食店にはまず行きません。口コミや紹介で彼らのコミュニティが成り立っている側面が大きいですから、他の友人に紹介できないような下品な友達を持つこともありません。
だからこそ結局彼らは高級ホテル、高級料亭、高級ブランドショップ、飛行機のファーストクラス、果ては高級スーパーに至るまで、一般庶民がなかなか来ることのできない場所に集まるようになるのかもしれません(もちろん、それが全ての理由ではないと思いますが)。
ビジネスパーソンとして名を馳せている人や豊富な人脈を持っている人、いわゆるブランドを持っている人も品性やモラルを重視します。彼らは自分自身の個性や価値観を重視し、自分の価値観やライフスタイルを守りたいと考えています。また、ビジネスでもできるだけスムーズに進めたいと考えていますし、今回は商談が成立しなくても、次にどこで会うかわからないという人の縁の大切さを知っています。
ですから他人に迷惑もかけないですし、他人の個性や価値観を尊重します。他者を批判したり不平不満を言ったりもしません。
なぜなら、そのような発言や行動は、結局後から他人からのよけいな批判や干渉を受けてしまい、自分のスタイルが維持できなくなるからです。彼らも品性のある人を尊敬し、そういう人たちとつきあうのです。
陰口や悪口を吐いたり、批判ばかりしたり、常に思いやりの気持ちを持てない人は、優良なネットワークから追いやられます。品性を重んじる人こそ、富裕層、ブランド人をはじめとした情報を持っている人たちのネットワークを創ることができます。高い品性を身につけた人たちのネットワークが、新たなビジネスチャンスや金脈をもたらしてくれるのです。
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