声が恋愛を変える？
先日、ある政治家のパーティーに呼ばれたとき、参議院議員の蓮舫さんが来ていました。古参政治家のお偉方のスピーチの次に連坊さんがマイクをとった時、私は釘付けになってしまいました。力強く凛と響く声。自信とエネルギーに満ちたはっきりした滑舌。マイクもいらないくらい豊かな声量。なんという女性だろうと思いました。内容は政治家らしい当たり障りのない抽象論でしたが（失礼！）、声による存在感は圧倒的で、他のベテラン議員がかすむほどのインパクトでした。
あの凛とした声は、数多くの男性を惹きつけるのではないでしょうか。そういえば芸能界でも、恋多き女性はハキハキ話す人が多いという印象がありませんか？裏声のキンキン声は耳障りですし、かすむような声だと聞いていてストレスがたまりますから、対異性にとっても声は大事なのだと思います。
鳥や昆虫の中には、鳴き声で異性を引きつける種類がたくさんあります。調査をしたわけではありませんが、人間にもそういう要素があるのかもしれませんね。
声が健康を変える
アニメの声優が何歳になっても、そのキャラクターの声を出せるのは、腹から出しているので無理がかからないからです。人気アニメ「ドラゴンボール」に出てくる主人公「孫悟空」の声優を務める野沢雅子さん（古くは「いなかっぺ大将」の「風大左衛門」）は、なんと70歳を超えてさえ、「かめはめ波ー！」ですから。そして喉が鍛えられるので風邪もひきにくくなるそうです。さらに、腹式呼吸によって腹筋や内臓周りを動かすため、今話題のメタボ対策にもなるというオマケつきだとか。
声が人生を変える
私たちは、実は本当の自分の声で話してはいません。なぜかというと、私たちの多くは喉だけで声を出しているからです。本当の声とは、腹から出すものです。腹式呼吸によって横隔膜を動かし、大量の安定した空気で声帯を震わせ、舌、唇、表情筋、顎、体の多くの筋肉や器官を使って共鳴させて出すものです。
赤ちゃんや小さな子供の声が大きく通るのは、腹式呼吸で発声しているからですが、私たちは大人になるにつれて、いつの間にか喉だけで話すようになってしまっているのです。
しかし、呼吸・発声・滑舌を練習することで、誰でも自分の本当の声を手に入れることができます。もっと楽に声量を出せ、小さな声でも明瞭に響いて伝わる。話したり謳ったりするのが苦ではなくなり、いつも明るく自信に満ちあふれているような印象になります。
カラオケがうまくなるだけではなく、同じことを話しても説得力が段違いに高まります。これはまさしく人生が変わる、といっても過言ではありません。
声のトレーニングを受けて面接合格
私の会社でも「ビジヴォ」というスクールを開校して、ビジネスのためのボイストレーニング講座を開いていますが、もともとは私自身のコンプレックスがきっかけでした。私は毎月、不動産投資のセミナーを開催していますが、2時間くらい話すと、喉がかれて声が出にくくなる悩みを抱えていました。それに滑舌が悪い。声がこもってしまい、聞き取りにくいと指摘されることも多かったのです。
人前で話すことが大事な仕事であるにもかかわらず、声が聞き取りにくいことは致命的です。居酒屋で店員に声をかけても気付かれない、電話口で自分の名前を名乗ると、ほぼ100％聞き返されます（もっともこれは私の名字が珍しいからかもしれませんが・苦笑）。
そこで、自分自身のトレーニングを兼ねて、音大出身で声のトレーニングを積んだプロの先生を招き、完全マンツーマンスクールを開校しました。
実際、受講生の中には、1回のレッスンで「お母さん、声がキレイになったね」と子供から言われた主婦や、転職活動でいつも面接で落ちていた人が、すいっと合格したビジネスマンもいて、そのパワーに私自身も驚いています。
話す内容が重要なのはもちろんですが、それはすぐに向上させられるものではないのに対し、声はトレーニングすれば、誰でもすぐに上達します。魅力的な声を出せる人は、それだけでアドバンテージが得られます。しかも、声紋が犯罪捜査に活用されるように、人それぞれ異なるため、真似されにくい、オンリーワンの魅力が出せると言えるでしょう。
つまり、自分の声が経済的価値を生むのです。
【参考記事】
・お金持ちがモテる3つの理由
・品性が成功を呼ぶ
・行列に並んではいけない
