Geronimoとは?
先に、GlassFishというJava EEサーバーについて取り上げました。多くの人が使っているTomcatサーバーはサーブレットコンテナでJava EEサーバーではない、ということにも触れました。Tomcatに慣れている皆さんとすれば、「本格的なJava EEサーバーは試してみたい。だけどTomcatの使い勝手のよさは忘れがたい」というところもあったことでしょう。
実をいえば、Tomcatを作成しているApache Software Foundationでは、ちゃんとJava EEサーバーも作成しているのです。それが「Apache Geronimo」です。GlassFishが、Javaの本家のサーバーとすれば、Geronimoは「Javaの世界でもっとも古く支持されているオープンソース団体によるサーバー」といってよいでしょう。
このGeronimoは、サーブレットコンテナに、TomcatとJettyを採用しています。つまり、Webアプリケーション関係については、Tomcatと同じ感覚で扱うことができる、ということです。これなら安心ですね。
Geronimoの準備
では、Geronimoをダウンロードしましょう。これは、以下のURLから入手できます。
http://geronimo.apache.org/
Geronimoのサイト。「Downloads」のリンクからダウンロードをする。 |
トップページの左側にある「Overview」内の「Downloads」をクリックし、そこで「Latest release」にある項目をクリックします。これが、最新版になります。ここからWindows用のファイル(「Geronimo XXX with Tomcat 6 (zip)」という項目)をダウンロードしましょう。
Geronimoは、圧縮ファイルとして配布されています。インストールは非常に簡単です。ただ、圧縮ファイルを展開し、適当な場所に配置するだけです。ここでは、「geronimo_2.1」というフォルダ名にして、Cドライブ直下(つまり、c:\geronimo_2.1というパスになる)に配置しておくことにしましょう。
環境変数の設定
Geronimoそのものはこれで使えるようになりましたが、もう1つ、環境変数の準備も行っておく必要があります。
システムのプロパティ(「システム」コントロールパネル)の「詳細設定」タブにある「環境変数」ボタンを押して環境変数の設定ウインドウを呼び出します。そして「システム環境変数」のところに「JAVA_HOME」という変数を用意します。「新規」ボタンを押し、「JAVA_HOME」という変数名に、JDKのフォルダのパス(C:\Program Files\Java\jdk○○ といったものです)を記述してOKします。
続いて、Geronimo用の環境変数を用意します。「新規」ボタンを押し、「GERONIMO_HOME」という変数名に、Geronimoのフォルダパス(c:\geronimo_2.1)を記述して保存します。
環境変数「GERONIMO_HOME」を新たに追加する。 |
これでGeronimoは使える状態になりました。お疲れ様!