JScrollPaneでスクロール表示しよう
なぜ、JTableではスクロールバーが表示されないのか? いえ、実をいえばJTableに限らず、Swingのコンポーネント類(ウインドウも含めて)ではスクロールバーは表示されないのです。なぜなら、Swingには「スクロール表示のための専用コンポーネント」が用意されているからです。要するに、「スクロール表示したければこれを使え」ということなんですね。
これは「JScrollPane」というコンポーネントです。では、これを使って実際にJTableをスクロール表示させてみましょう。
package jp.allabout.java;
import java.awt.*;
import javax.swing.*;
public class SampleApp extends JFrame{
private static final long serialVersionUID = 1L;
private JTable table;
private JScrollPane pane;
public SampleApp(){
this.setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);
table = new JTable(10,5);
table.setAutoResizeMode(JTable.AUTO_RESIZE_OFF);
pane = new JScrollPane(table);
this.add(pane,BorderLayout.CENTER);
this.setSize(new Dimension(300,200));
}
public static void main(String[] args) {
new SampleApp().setVisible(true);
}
}
JScrollPaneでスクロール表示させてみたところ。 |
ここでは、JScrollPaneを作成し、これにJTableを組み込んでスクロール表示をしています。コンストラクタを見てみましょう。JTableインスタンスを作成後、JTableの自動サイズ調整機能をオフにします。
table.setAutoResizeMode(JTable.AUTO_RESIZE_OFF);
この部分ですね。JTableは収めてある場所の大きさに応じて自動的にサイズを調整してしまいます。この機能を変更するのがsetAutoResizeModeです。ここではJTableのAUTO_RESIZE_OFFというクラスフィールドを指定して、既往をオフにしてあります。
続いてJScrollPaneの作成です。これにはさまざまな引数の指定方法が用意されているのですが、よく使われるのは、このJScrollPaneに組み込むコンポーネントを引数に指定する書き方です。
new JScrollPane(table);
これで、このJScrollPaneの中にJTableが組み込まれ、サイズに応じて自動的にスクロールバーが表示されるようになります。
これでようやく普通にJTableが使えるようになりました。では、続いてセルに表示される値について考えてみることにしましょう。