Javaプログラミング/はじめてのJava

ケータイJavaって、どういうもの?(3ページ目)

最近注目の「ケータイで動くJava」って、どういうものなんでしょう。普通のJavaと違うんでしょうか?

執筆者:掌田 津耶乃

携帯Javaを学ぶには?


では、携帯のJavaというのは、どのようにして学んでいけばいいのでしょうか。そもそも、まったく何のプログラミングもしたことがない人が、いきなりJavaアプリなんて作れるんでしょうか。そのためには、どんな知識が必要になるんでしょう? そのあたりについてポイントを整理をしていきましょう。


1.まずは、一般的なJavaの基礎から!
いきなり携帯Javaから始める人もいますが、ガイドとしてはあまりお勧めしません。なぜなら、通常のJava(Java SE)を勉強してから携帯Javaに入ったほうが、一見すると遠回りのように思えますが実は早く携帯Javaを覚えられると思うからです。

携帯Javaの仕組みは、通常のJavaをベースに考えられています。GUIなどの部品の作成と組み込み、イベント処理といったものは、通常のJavaでその基礎がわかっていれば苦労せずに飲み込めるでしょうが、何の経験もない人がいきなりマスターするには少々手ごわいものでしょう。

また、せっかくJavaを勉強するのに「携帯しか使えない」というのは少々もったいないと思いませんか? Javaの世界はもっともっと幅広いものです。今は携帯Javaに興味があるかも知れませんが、実際にどんなことができるかわかってきたら、また考えも変わるかもしれません。そうしたことを考えると、「まずはJavaの基礎をしっかりと覚える」というのが一番でしょう。

といっても、Java SEの機能をすべてきっちり理解しないと駄目!というわけではありません。もっとも基本となるライブラリ類について一通り使えるようになれば、携帯Javaに進んでも大丈夫でしょう。


2.基本は書籍やWebサイトで勉強!
まったく何もわからないという状態であれば、とりあえず最初の段階は書籍やWebサイトなどの入門を使って基本的な知識を身につけていきましょう。本サイトでもJavaの入門連載を用意してありますし、そうしたサイトのリンク集もあります。それらを活用して、基本的な知識を身につけていきましょう。

書籍も、Java関係の入門書はかなり豊富にありますから、それらから選んで読んでみるのがよいでしょう。個人的には、最初から体系的にしっかり理解していきたい場合はWebサイトなどより書籍をお勧めします。Webサイトの場合、場当たり的に説明しているところがけっこう多く、重要な部分の説明が抜けていたりすることがよくあります。書籍のほうが、そうしたことが少なく、全体の重要なポイントを満遍なく理解できるように思えます。


3.少しでも多くのソースコードを動かそう!
慣れない内は、何かやりたいことがあったら、まずインターネットで検索をしましょう。そして、簡単なサンプルコードなどを探し、それを実際に入力して動かしてみましょう。ただ、検索したページを読んで「わかった」つもりにならないこと!

プログラミングというのは、「読んでマスターする」ことは絶対にできません。プログラミング上達の唯一の道、それは「書いてマスターする」ことです。読むだけでなく、書いて動かす。それを繰り返すことで少しずつ上達するものです。


4.技術資料の読み方を知ろう!
携帯会社は、Javaアプリの開発に必要な情報を技術資料として配布しています。始めのうちは、こうしたものは「難しそうだから」と敬遠してしまいがちですが、ともかく一通りの資料はダウンロードして手に入れておきましょう。

こうした資料は、宝の山なのです。わからないことは、たいていこの中に書いてあります。こうした資料を以下に読み解くかが上達のポイントとなります。――サンプルのソースコードなどを見つけたら、まずそこにある命令(Javaでは「メソッド」といいます)を技術資料から検索して調べましょう。よくわからなければ、更にインターネットでも検索してみてください。

Sun Microsystemsで公開されているJava SEの技術文書。今ではこうした技術資料はほとんどWebで見ることができる。


その昔、学生の頃に「英語を勉強するにはとにかく辞書を引け」といわれませんでしたか? 技術資料は、いわば「プログラミングの辞書」です。これをひたすら調べることで語彙が増え、次第に表現できる内容が膨らんでくるのです。

5.最初から高度なものを求めない!
よくプログラミングを始めたばかりの人が「○○みたいなソフトを作ろうと思うんですが」というのを耳にします。それは、その世界でのトップクラスにあるソフトだったり……。例えば、「フォトショップを超えるようなソフトを作ろうと思うんですが」みたいな感じですね。

その意気込みは買いますが、それが作れるようになるのは早くても数年は先でしょう。あまりに遠い目標は学習意欲をそぐことのほうが多いものです。もっと身近なところに目標をすえて、少しずつ「目標を達成したらもう少し先の目標へ」という具合にして進むようにしましょう。山登りを始めようという人が、最初からエベレストにとりかかるのは少々無謀すぎますよ。


 ――以上、携帯Javaのプログラミングがどういうものか、簡単にまとめてみました。少しはイメージがつかめたでしょうか。これからの学習の指針となれば幸いです。
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