NetBeans 5.0でのStruts/JSF対応
2006年の3月に日本語版が登場したばかり、できたてほやほやの開発環境NetBeans 5.0は、標準で一般的なアプリケーションからJ2EE開発まで幅広い開発を行えるオープンソースの開発環境です。
オープンソースという点ではEclipseのほうが広く使われてはいますが、標準装備されている機能という点ではNetBeansのほうが遥かに強力でしょう。特にサーバサイドの開発に関しては、JSPやHTMLなどの各種専用エディタからTomcatサーバまで標準で装備しているNetBeansはEclipseの敵ではないといってもよいでしょう。まぁ、Eclipseは「プラグインで好きなように拡張できる」という点が最大の売りですし、更にはWTPなども登場していますから一概に比較はできませんが、それにしても「もう少しNetBeansも評価されて良いのでは?」とガイドは常々感じています。
Webアプリケーションの作成については、別途開始しているサーバサイドJavaの連載で取り上げますので、ここでは「StrutsとJSFの対応」という点に絞って機能紹介を行おうと思います。――サーバサイドの開発では、今やフレームワークはなくてはならないものでしょう。中でも現時点でのデファクトスタンダードである「Struts」、そしておそらく将来的にもっとも注目されているJSFの2つは、開発の現場では欠かせない存在といってよいでしょう。これらに対応していない開発環境なんていらない、そう思う人も多いのではないでしょうか。
NetBeans 5.0は、これらに標準で対応しています。Struts/JSFを利用する場合には、プロジェクトを作成する際にこれらのフレームワークの利用をONにするだけで、必要なファイル類が組み込まれ、プロジェクトに設定がなされます。
Strutsプロジェクトの作成
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Webアプリケーションのプロジェクト作成画面でStrutsをONにする。 |
では、まずStrutsの利用から行ってみましょう。NetBeansでは、最初に<ファイル><新規プロジェクト>メニューにてプロジェクトを作成します。Webアプリケーションの開発では、プロジェクトの種類として「Webアプリケーション」を選択し、プロジェクトに必要な各種の情報を設定することになります。その後で、「フレームワーク」という設定表示画面が現れます。ここで「Struts 1.2.7」というチェックをONにし、Strutsの基本的な設定を行うことで、そのプロジェクトにStrutsのライブラリや設定ファイルが組み込まれ、Strutsを利用したWebアプリケーション開発が行えるようになります。
プロジェクトを作成すると、WEB-INF内にstruts-config.xmlなど必要なXMLファイル類が組み込まれた状態で作成されます。またindex.jspとは別にwelcomeStruts.jspというファイルが作成され、ここでStruts利用のサンプルコードが生成されます。プロジェクトのライブラリにはStruts関連のライブラリが組み込まれた状態となっており、すぐにStrutsを使ったコーディングを始めることができます。
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プロジェクトには、標準でStruts利用のためのXMLファイルとライブラリが組み込まれている。 |