お茶と一緒に韓菓もどうぞ
伝統茶の一部を紹介しましたが、伝統茶をたしなみながら忘れてはならないのが、茶菓子として親しまれている韓菓です。韓菓は、日本の伝統茶道の際に出される茶菓子と同じようなものですが、主な原料は、穀物や米粉、小麦粉といったもの。韓菓の代表的なお菓子は茶食(タシク)です。穀物と蜂蜜を混ぜ合わせて作られます。型にはめられて作られるため、出来上がると美しい模様が刻まれています。
穀物で作られたカンジョン ©韓国観光公社 |
同じく茶菓(チャグァ)もお祝い事には欠かせないお菓子で、こちらは小麦粉をこねたものを型にして油で揚げたもの。菓子の表面には蜂蜜が塗られているので甘さが際立つお菓子です。
料理もそうですが、韓国グルメの基本は健康と美容。デザート的なお茶やお菓子も、おいしくて健康的に楽しめるものが多いのが、人気の秘密かもしれません。そんな伝統茶をゆっくりとたしなめる贅沢な空間である「伝統喫茶」と呼ばれる喫茶店が人気を集めています。
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韓国の伝統が集まる場所・仁寺洞(インサドン)
伝統的な風情を残す仁寺洞 ©韓国観光公社 |
また、工芸品の店以外にも、ギャラリーや韓国の伝統料理である韓定食を楽しめるレストランの他に、伝統茶を専門とする伝統喫茶と呼ばれる喫茶店(カフェ)も多く、日本人観光客の間でも人気のスポットに。
伝統喫茶の特徴は、前ページでも紹介した伝統茶をメインとし、韓菓と共にお茶を楽しめること。そして、多くの伝統喫茶では、内装や家具などもアンティークな李氏朝鮮時代の雰囲気を連想させるような造りとなっていて、伝統的なムードを楽しみながらお茶と菓子を味わうことができます。
その仁寺洞の一角に、「サランバン(舎廊房)」という伝統喫茶があります。このサランバンを経営されるご夫婦は、ご主人が韓国人、奥様が日本人という日韓夫婦です。2004年にお店を仁寺洞の界隈にオープンさせて以来、多くの日本のマスコミなどの取材を受け、いつも日本からの観光客を始め、多くの人で賑わっています。
奥様の開設しているブログ「あんてぃーく街の茶屋」も好評。この他にも、こちらのサランバンでは、奥様のアイディアによる韓国人と日本人の来客による日韓交流の場を設けた交流会も今年から毎週土曜日の午後に定期的に開かれています。
このように、伝統茶や韓菓子を楽しむだけでなく、様々な交流や出会いもある斬新で素敵な伝統喫茶での一時。何か旅の発見があるかも知れません。あなたも韓国で伝統茶でちょっと優雅で贅沢な時間を過ごしてみませんか?
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