韓国料理と言うと皆さんは、何を連想しますか? キムチ? 焼肉? それともビビンパ? ここ数年の韓流ブームで、日本国内でも韓国料理への注目が高まっています。韓国レストランが増えたり、デパ地下などでは、キムチを初めとする韓国料理の惣菜などのコーナーもお目見えするようになりました。
しかし、日本で一般的に知られている焼肉やビビンパといった料理だけでなく、韓国グルメには、まだ日本ではそれ程知られてないものの、魅力的な食べ物がたくさんあります。その一つが健康と美容に効くと言われる伝統茶と呼ばれるお茶。今回は、韓国の伝統茶や、伝統茶が楽しめる伝統喫茶についてご紹介したいと思います! 週末のちょっとしたリラックスに、韓国まで出かけて、話題の伝統茶を楽しむというのはいかがでしょうか。
デザートから健康まで……豊富な種類の伝統茶
日本では、緑茶や烏龍茶、麦茶など様々なお茶の商品がペットボトルなどで販売されていますが、以前の韓国ではお茶を「商品として買う」という感覚が薄く、スーパーなどの店頭で販売されているお茶の種類も少数でした。ここ数年は若者の間でもお茶に対する意識や関心が高まり、最近では新商品などが続々と登場。そんななか、実は韓国では、伝統茶という健康にも良いとされるお茶が古くから親しまれています。シナモンの上品な味が魅力のスジョンガ ©M.K |
例えば、人参茶は、おなじみの高麗人参を長時間煎じて、蜂蜜を加えたもの。高麗人参と蜂蜜のみという比較的シンプルに作られている茶です。高麗人参には高血圧や糖尿病といった成人病などを抑えるなどと言われ、独特の臭いとややクセのある食感の高麗人参が、蜂蜜のまろやかな甘みによってカバーされ、飲みやすくなっています。
伝統茶が瓶詰めで売られていることも多い。写真は柚子茶とかりん茶 ©M.K |
そして、生姜茶。こちらも風邪に効能がされると言われるお茶。生姜茶も、生姜とネギの根の部分を煎じ、砂糖を加えて飲むものです。生姜の苦味があるものの、砂糖の変わりにこちらも蜂蜜を入れて飲むのも良いかもしれませんね。
次のページでは、伝統茶と一緒に楽しみたい韓菓について、そしてソウルでも伝統工芸や骨董品の店や、伝統茶が楽しめる伝統喫茶が軒を連ねる仁寺洞(インサドン)の界隈をご紹介します。