NYで活躍するバレエダンサー(前編)に続き、さらに新美由見子さんからオーディションでの苦労話や、シェイプアップにもバレエが効果的というお話をうかがった。
(c)Yumiko Niimi ミュージカルでの表現力も抜群の由見子さん。 |
とにかくチャレンジあるのみのオーディション
ガイド:オーディションは、どうやって見つけるのですか?
由見子さん:
バックステージという新聞があるので、それを見て探します。たとえばミュージカル、コーラスラインの募集があれば、ダンサーだとかシンガーだとか募集事項が書いてあります。
あんまりオーディションに落ち続けていると、夜になると一人「こんなに一生懸命にやってるのに~」と泣きながら、落ち込みました。バイトして、歌を勉強してがんばってるんですから。それでも私の場合、歌の先生がエージェントのような人で、落ち込む暇を与えませんでした。「行かないとダメだ」とノルマみたいな感じで、どんどんオーディションを受けるよう勧められたんです。最後の方までオーディションに残ると、自分に自信がついてきました。
今は、オーディションを受けてませんが、オーディションを受けていた頃は、友人ができたりしました。そこでは、友人とライバルにもなるし、励ましあいもします。いろいろな国の人とそうやって競ったり、同じ舞台で共演したり、次にはまたオーディションで会ったりしました。今もお互い励ましあえる友人は、そんな中からめぐり合えた人たちです。
大人の初心者でもバレエはできる!
ガイド:バレエのクラスをはじめたのは?
由見子さん:
2年ぐらい前です。友達の代行で教えていたんですが、友達が日本に引き上げてしまったので、代わりに教えることになりました。夏休みは日本で、ワークショップを頼まれてやっています。短期集中コースなどもあります。バレエクラス+ミュージカルシアターのワークショップです。
ガイド:
バレエって、子供から学ぶって感じで、大人になってから始めるのは、ハードルが高いって思ってたのですが、近頃は、バレエエクササイズなどNYでもあちこちのジムで流行ってますよね。
由見子さん:
大人からはじめても、もちろんOKです。バレエブームというか、バレエを一般の人がはじめられるきっかけができたり、バレエは子供のころから始めてなければダメという垣根が外れたことは、いい事だと思います。
私のクラスには、初心者が多いですよ。昨年はそんな初心者たちを集めて、プチバレエ団として1つの作品を作ってパーティーで披露したりもしました。練習は大変でしたが評判もよく、何よりも踊っている本人たちが一番楽しめたのではないかと思ってます。踊ってみたい、ちょっと始めてみたい人は取りあえずクラスに参加してみるといいと思います。
ガイド:
身体が硬くて、ガチガチでもできますか?
由見子さん:
ガチガチだから来るんです。ただし、身体を柔らかくしようとしてくるのではなく、音を聞いて身体を動かすことの気持ちよさを知っていただきたいです。
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