白金の洋館 今年も夜間公開
ルネ・ラリックがデザインしたレリーフが美しい正面玄関 c東京都庭園美術館 |
港区白金にある東京都庭園美術館が、今年も9月1日まで夜間に公開されています。(18:00~20 :00。入館19:30迄)
今までも何度かご紹介してきましたが、この美術館は1933年(昭和8年)に建築されたアール・デコ様式の旧朝香宮邸を使っており、たたずまいそのものが芸術品と言えます。
照明に扉のレリーフが浮かび上がる様などには、この期間しか見られない美の極致が。当時も、日が暮れると、こんな雰囲気の中で生活していらしたのでしょうか。ひとつひとつの調度品や家具の息づかいが聞こえるような、時間がすぎていきます。
■あのニジンスキーも在籍した
ロシア・バレエ団の展覧会
期間中は「舞台芸術の世界 ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」展を開催しています。
セルジュ・ディアギレフは、20世紀初頭、ロシアで活躍したカリスマ的な芸術プロデューサー。彼が率いたバレエ団(バレエ・リュス)は、舞踏だけでなく、音楽、デザイン、衣裳などを含めた総合芸術としてヨーロッパを席巻し、アール・デコ様式の源泉の一つとなりました。
伝説のバレリーナ、ヴァーツラフ・ニジンスキーも、このバレエ・リュスの一員だったんですね。
今回はバレエ・リュスだけでなく1945年までのロシア・バレエに関するポスター、上演プログラム、舞台衣裳に加え、再現映像などで紹介されます。
またこの期間は、この和庭にある茶室「光華」も特別公開されます。
茶室から、夏の終わりの和庭を愛でてみませんか。
こちらは16時~18時。なお夜間は庭園にはいれませんのでご注意ください。
■赤いパンプスで割引に?
「赤い靴のバレリーナ/ダイヤ柄のアルルカン」にちなみ、赤い靴(パンプスでもサンダルでもOKだそうです)またはダイヤ柄(菱形模様)のついた服装で来館すると、団体料金(1.000円のところ800円)で鑑賞できます。
今回に限らず、庭園美術館では、展覧会の内容に関連した同様の企画を実施することが多いので、要チェックですよ(前回の大正シック展のときは、和装で来館すると割引になりました!)。
●関連記事:1930年代にたたずむ。アール・デコの庭園美術館 (ガイド記事)
青々とした芝生が美しい |
東京都庭園美術館
「夜間開館」 茶室「光華」公開
8月25日(土)~9月1日(土)
・夜間開館:18:00~20:00
・光華公開:16:00~18:00
・入館料:通常開館と同じ
「舞台芸術の世界 ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」
7月26日 (木)~9月17日(祝)
・交通:JR「目黒駅」徒歩7分 地下鉄南北線「白金台」駅6分
・料金:一般1.000円 大学生800円
・休館日:第2第4水曜日