東京の夏は、風流の夏。
今でこそ6月から猛暑が続くけれど、ひと昔前は、ほおずき市や朝顔市の声を聞くと、いよいよ梅雨も明け、本格的におてんと様が顔を出す、と思ったものだ。
海から吹いてくるのか、夕風が軒下の風鈴をならす時間。
気がつくとそこにいたかのように、ふらりとでかけてみたい夏の市、夏の祭。(浴衣の出番は花火大会だけじゃないですよ!)
●7月前半の祭り(ほおずき市、朝顔市 他)・・・・・1
●7月後半の祭り(みたま祭り、すもも祭り、金魚まつり他)・・・・2
風鈴祭り:西新井大師
<期間> 7月1日(金)~21日(木)
<場所> 足立区西新井1-15-1
<交通> 東武大師線「大師前駅」/池袋・王子・赤羽よりバス
<電話> 03-3890-2345
<MAP> Yahoo!地図
<URL> 西新井大師 總持寺
音で感じる夏、とでも言いましょうか。
北海道から沖縄まで、全国およそ25の産地から集められた風鈴の音が境内に響きます。西新井大師オリジナル「江戸ぼたん風鈴」に特大サイズが登場。
入谷の朝顔まつり
<期間> 7月6日(水)~8日(金)
<場所> 台東区下谷1-12-16 鬼子母神(真源寺)
<交通> 日比谷線「入谷駅」徒歩1分/JR「鶯谷駅」徒歩3分
<電話> 03-3841-1800
<MAP> Yahoo!地図
<URL> 台東区ホームページ>入谷朝顔まつり(風物) 拡大版
一時期途絶えはしたものの、明治のはじめから続く催し。およそ100店が並びます。朝5時から深夜零時頃まで。とは言え、朝顔が元気なのはやっぱり朝。夏の朝、始発でおでかけしてみては。
東京のたなばた
東京大神宮祈願祭、下町七夕まつり、
都立公園・庭園の七夕祭、阿佐ヶ谷七夕まつり
短冊にお願いごとを書いて笹に飾る・・・各家庭でそんな風景を見ることは少なくなりましたが、まだまだ行事は健在です。
縁結びの神様として知られる東京大神宮では、祈願祭も行われます。
→縁結びのメッカで七夕祈願祭(ガイド記事)をご覧ください
ほおずき市(四万六千日)
<期間> 7月9日(土)~10日(日)
<場所> 浅草寺境内
<交通> 銀座線・都営浅草線「浅草駅」
<電話> 03-3844-1221(浅草観光連盟)
<MAP> Yahoo!地図
<URL> 浅草観光連盟
7月10日に観音様にお参りすると4万6千日分の功徳が得られると言われます。ほおずきは、風鈴飾りがついて2.500円前後。
◆なぜ、ほおずき?◆
江戸時代の川柳に 「ほおづきの丸薬を売る愛宕山」があります。
そもそもは今の港区愛宕神社が、ほおずき市で有名でした(今も市がたちます)
ほおずきと言えば実の赤い「丹波ほおずき」を思い出すでしょうが、かつては薬用の「千成りほおずき」が主役でした。
漢方では、解毒や婦人病に効能があるとされています。
今から200年ほど前の6月23日。
芝・青松寺の武家屋敷に奉公していたある人が、庭で千成りほおずきを発見。前の晩、夢に愛宕権現が現れたことを思い出し
「6月24日の功徳日に、青ほおずきの実を、愛宕の神前で鵜呑みにすれば、大人は癪(しゃく)の種(=腹の立つ原因)を切り、子供は虫の気を封ずる」
とお告げがあったと吹聴して回ったんだそうです。
ほおずき千成り市
<期間> 7月9日(土)~10日(日)
<場所> 文京区向丘2-38-22 光源寺
<交通> 千代田線「千駄木駅」(団子坂上)
<電話> 063-3822-9150
<MAP> Yahoo!地図
<URL> 文京観光案内
江戸名所図会にも描かれた駒込の大観音で知られるお寺。
ほおずき屋、風鈴屋さんはもちろん、個性あふれるパフォーマンス、ライヴ演奏、屋台、手相見など盛りだくさん。ひと味違うほおずき市です。午後4時から。
護国寺 四万六千日(観音祭り)
<期間> 7月9日(土)~10日(日)9:00~21:00
<場所> 文京区大塚5-40-1 護国寺
<交通> 有楽町線「護国寺駅」徒歩1分
<電話> 03-3941-0764
<MAP> Yahoo!地図
<URL> 護国寺
4万6千の由来は、米一升が4万6千粒あるとされ、これを人間の一生分にかけていると言われるそうです(護国寺のサイトより)。本堂では、徳川将軍と縁の人が参拝する日のみお参りできたという、ご本尊様のご開帳も行われます。