今京都は町家ブーム。木格子戸や虫籠窓のある古~い町家を改装したおしゃれなレストランや雑貨屋が、地元の若者に大人気! その中から今回は、私イチオシ、とっておきの大人の隠れ家をご紹介。『創作中華 一之船入(いちのふないり)』で、京の食材を取り入れた、はんなり(京ことばで『華やかで上品な』という意味)中華を味わおう!
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1.風情ある町家……1p.
2.森鴎外の小説の舞台……1p.
3.いちおし料理はコレ!……2p.
4.お店データ……2p.
■1.風情ある町家
車通りの多い河原町通から、京都ホテルオークラ横の細い路地へ入ると...昔ながらの古い町家が並んでいる。何だか桂小五郎やら坂本龍馬がひょっこり出て来そうな雰囲気(笑)。その中の1軒が今回ご紹介する『創作中華 一之船入』。町家造りの店構えは風情バツグン。観光客の方ならきっと「おおっ、いかにも京都っぽいぞぉ!」って思うはず。
店内に入ると...まるで京都の友達宅に遊びに来たかのような錯覚に陥いる。だって町家の各部屋を、そのまま利用してるんやもん。チョット古風なお宅やけどね(笑)。数奇屋造りの部屋、お茶室などいろんなタイプ部屋がある。窓から高瀬川が眺められる部屋が特におすすめだが、どの部屋に案内されるかはアナタの運しだい。外観も内装もしっとり落ち着いてて、まさに大人の隠れ家といった風格。
■2.森鴎外の小説の舞台
店の名前に使われている『一之船入』って? という方のためにチョット解説を。一之船入というのは、京都市内を流れる高瀬川の1番目の船止めのこと。昔はここで川を行き交う船の荷物を積んだり降ろしたりしていたらしい。明治の文豪・森鴎外の小説『高瀬舟』の舞台になった場所でもある。
高瀬川に浮かぶ復刻版・高瀬舟(右写真)にも注目。酒樽を積んだ木造の船と、川、そして川のほとりの柳との対比がめっちゃ素敵な、知る人ぞ知る隠れ歴史スポットなのだ。食事の前か後に、木屋町通まで出て見るのがおすすめ。