料理は前浜の魚介類を主体にした、磯料理のおまかせコースのみ。メニューは月替わりで、昼・夜ともに全10品が出ます。
「わざわざ足を運んでもらうのだから、ゆったり過ごしてほしいし、満足していただきたい」という思いから、お店は完全予約制。1回でせいぜい2組、1日最多で4~5組のために、早朝から濃昼の浜で魚を選び、時間をかけて丁寧に仕込みをします。前浜で揃わない素材は近隣の漁港や、以前のルートを生かして仕入れをしているそうです。
この日(4月中旬)は、真ダコの柔らか煮など前菜3種盛りから始まり、コリコリした食感が不思議な珍味ルッツの醤油漬け、朝揚がったばかりのソイ(北海道では鯛のような扱い)、締めたニシンなど刺身の盛り合わせと続きます。
そして、子持ちハタハタのしょっつる鍋、旬のマスを使ったちらし寿司、ハッカクのみそ焼きと、この辺ですでにお腹はかな~り満腹状態。でも食べられちゃうんですよね、不思議と。メニューは魚づくしの構成ですが、素材の持ち味を引き出して丁寧に調理しているため、最後まで飽きずにいただけるのです。
この後は揚げ物、小鉢が出て、締めはご主人が打った10割そばが登場。そしてデザートのハスカップの実をのせた豆乳プリンも美味♪
店内は明治時代の網元の家を利用しているだけあって、レトロな雰囲気が素敵。待ち合いに使っている部屋は、まるで「サライ」の表紙を飾りそうな感じ(笑)。席は個室になっていて、ゆったり落ち着いてお食事が楽しめます。接客を担当する保子さんの柔らかで心のこもった応対も、好感度大っ!
長年、魚に携わり、こだわってきたご主人がつくる磯料理は、納得の美味しさ。週末はなかなか予約が取り難い状況ですが、平日は比較的余裕あり。わざわざ出かける甲斐のある一軒です。
<DATA>
浜益村濃昼1-1 TEL013379・2777 12時~18時入店まで 無休(11月~3月は休業)¥昼3500円~、夜5000円~
※現在は16時までの入店で、3675円のコースのみ提供されているそうです。
※7月の日曜日は予約を取らず、寿司、ウニ丼、刺身のみを提供する予定
※クレジットカードの利用は不可なのでご注意を。
<周辺情報>
札幌~浜益間は、日本海沿いを走る気持ちのいい♪シーサイドライン。左に波頭きらめく海を、正面にはまだ雪渓が残る山々を眺めながらと、表情豊かなドライブコースになっています。
●厚田朝市
4月~7月の毎日開催。朝揚がったばかりの魚介類が浜値の特価で買えます。午前中の早い時間が狙い目!浜の母さんとの掛け合いも楽しく、これぞ対面販売の醍醐味という感じ。
●妹尾豆腐店
看板もない民家のようなお店ですが、週末には行列ができる人気店。100年前からの手法を大切にした「手造り厚田とうふ」は、豆の風味が生きる昔懐かしい味わい。ここの油揚げもおいしいし、冬期限定のがんもはめちゃ旨です。
厚田村厚田31(漁港の近く) TEL01337・8・2408 売り切れ次第終了
<関連サイト>
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