●業績
リーマンショックなどのパニックがあるときは別ですが、通常、株式市場では業績のいい企業が注目され、株価が上昇します。大切なのは、売上、利益ともに伸びている、つまり増収・増益であること。売上高や営業利益、経常利益、当期純利益などの項目をチェックしましょう。
●配当
株式を保有していると、企業の業績などに応じた配当金が得られます。
配当に魅力がある企業かを知る目安になるのが、「配当利回り」と「配当性向」。配当利回りは株価に対していくらの配当金が得られるかを示すもの。配当性向は、1年間で得られた利益のうち、いくらを配当しているかを表すもので、配当に積極的かどうかが分かります。
●キャッシュフロー
日常的な生産や営業活動で得たお金からコストなどの支出を引いて残ったお金が「営業キャッシュフロー」、工場建設などの設備投資や企業が保有する有価証券による収入などの合計が「投資キャッシュフロー」で、この2つを合わせたのが「フリーキャッシュフロー」です。投資するなら、フリーキャッシュフローがプラスの企業です。
●PER
「PER(株価収益率)」とは、株価を1株あたりの利益で割って算出される株価指標です。株価が利益の何倍かを示し、成長性が高い企業ほどPERが高くなる傾向にあるようです。
●PBR
「PBR(株価純資産倍率)」は、株価を1株あたりの純資産で割って算出される株価指標です。PBRが1倍なら企業の解散価値(解散した場合に残る企業の資産価値)と同等、1倍以下なら割安などと判断されますが、割安なら買い、というわけではありません。資産の中身が信用されていないケースもあるので要注意です。
財務指標と株価指標はセットで見よう
ひとつの指標を見て投資判断するのは危険。売上高やキャッシュフローなどの財務指標と、PERやPBRなどの株価指標を、セットで見ることが大切です。好業績だけれど株価が上がりすぎている、配当利回りが高いものの業績は良くない、といった例もありますから注意しましょう。業績好調かつお値打ちの銘柄を探すには?
取材・文/高橋晴美 監修/インベストラスト福永博之