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キラーパルス?震度6強で全壊ゼロの理由(2ページ目)

相次ぐ大型地震に今、東北が揺れている。震度6強という数字に比して被害が比較的軽微なのはどういう理由があるのか?どこに住もうとも逃れられない日本人はここに何を学ぶことができるのだろう?

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

キラーパルスの恐ろしさ

阪神
キラーパルスの襲った阪神・淡路大震災では木造家屋は甚大な被害を受けて壊滅的な状態になった。
これに対して、木造家屋に住む人はどのような対応をしなければならないのでしょうか。地震の揺れはその発生場所の深さ、複雑な断層の変位によって様々な周期や揺れの方向の違いを持っています。ですから今回のように「震度6強」での被害が少なかったからといって、次の「震度6強」の地震も被害が少ないということにはなりません。ちなみ、ほぼ同じ揺れの強さだった能登半島沖地震では倒壊家屋が700棟近くにおよび、休日の昼間ではなく就寝時間中であれば、倒壊した家屋の下で、多くの被害者を出したことでしょう。

もしも現在、耐震性に問題があると考えられる木造家屋に住んでいる場合には、すぐに耐震補強を進めないといけません。少なくとも1981年以降の新耐震基準に基づいて建てられた建物であることは最低限の条件です。もしもそれ以前のものであれば、自治体の様々な税制免除や支援、補助などが規定されています。ぜひそのような制度を利用してより安全な住居を確保しておきたいものです。

また自分の住んでいる家が木造家屋ではなく、鉄筋のマンションだからウチは大丈夫、というのも大間違い。もしも「長周期地震動」と呼ばれるコンクリートの建物の持つ固有の周期に合う揺れが発生した場合にはその建物に多大な被害が出る可能性があると、最新の研究では分かってきています。

今回の地震においても一部損壊した家屋などでは、室内の家具や建具などによって多数の重軽傷者が出ています。居室や寝室の家具などの配置を改めて考えて、安全な家屋で暮らすこと。それが防災の最も重要なポイントです。



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