防災/防災関連情報

もしも原発が震災で破壊されたら?(2ページ目)

柏崎刈羽原発で起きた震災による事故は、日本全国にある原発の周辺住民だけでなく、多くの国民の関心を呼ぶことになりました。これだけ震災の多い日本で原発がエネルギー源として正しいのでしょうか?

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

原発は日本最大のリスクか?

放射能の到達範囲
浜岡原発でもし放射能が大量に外部に漏れた場合にはその日の転向や風向きによって、数時間で首都圏に放射能が到達することになるでしょう。
浜岡原発は二つのプレートがぶつかって沈み込む「地震の巣」の直上に位置し、建設時にそのリスクがあることは十分にわかっていたはずです。自分は海の雑誌の取材で現地を訪れたことが何度もありますが「なぜこんなところに原発が?」という疑問は常に持っていました。

御前崎は日本でも有数の強風が吹くエリアとして知られている場所です。もしもこの場所で大規模な事故が起き、内部の放射能が放出されれば、首都圏に甚大な被害が起きることになります。その規模は死者数百万人、健康被害は数千万人にものぼる可能性があるのです。

原子力は資源を持たないこの日本で、炭酸ガスを出さないクリーンなエネルギーとして、この数十年もてはやされてきました。しかし相次ぐ事故や管理の不行き届き、事故隠しなどの不祥事が発生した上にこの「想定震度」の甘さが発覚した今、大きく見直しが計られるべきではないでしょうか。

原発反対を地域エゴとしてとらえる見方も確かにあります。そして原発の建設は地域に金銭的な大きな見返りも生み出します。代替エネルギーについて日本はまだ後進国であることも確かです。しかし「原発震災」はいったん起こったなら、莫大な被害と、未来永劫におよぶ環境破壊を生み出し、日本そのものを確実な「死」に導くことになることを忘れてはいけないと思います。


【関連リンク】
ストップ浜岡原発
浜岡2号機がメルトダウン
浜岡原発被害シミュレーション
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで人気の防災グッズをチェック!楽天市場で人気の防災グッズをチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます