防災/防災関連情報

高層マンションの地震対策

都市部での大規模な地震災害の危険が叫ばれている昨今。高層マンションの住民は果たして安全が保たれているのだろうか?そして最近話題の「高層難民」とはどういう意味?

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

首都圏ではマンションブームにより無数の高層マンションが林立しています。最新の建築基準によって建てられた近代的なマンションの広告では、「免震」「耐震」などの文字が飛び交い、いかに安全であるかがマンション選びのひとつの基準になっているようです。ところで、そんな高層マンションは災害に本当に強いのでしょうか? その過信は禁物です。確かに阪神・淡路クラスの大地震が起きたとしても、建築基準の改正により、以前のように倒壊するマンションはそれほど多くはないでしょう。ただし頑丈な部屋が残っても、寝室の家具などが倒れて人命が損なわれるケースは想定されます。

高層マンションの地震対策

水
水道水を3年間長期保存出来る容器。光触媒によって消毒が行われるために長期保存が可能になる。
また最近、地震の揺れの研究により、しばしば長周期地震動という揺れが発生していることが確認されています。長周期地震動は直下型ではなく、遠く離れた震源によってもたらされた地震動によって発生し、建物の持つ、固有の周期にシンクロした場合、堅牢に作られた建造物に対して大きな破壊エネルギーを持つことが確認されています。

最近建造された高層マンションでも、この長周期地震動については考慮されていないケースがあります。新しい建物だからといって必ずしも大地震に対して万全というわけではないことを心に留めておいてもいいでしょう。

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