防災/防災関連情報

都市型洪水の危険に備えて(2ページ目)

近年、地球温暖化のために「異常気象」と呼ばれる現象が多発しています。その中でも「長雨」「集中豪雨」による洪水の危険が特に都市に起こるようになりました。その原因と対処方について考えます。

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

都市型洪水に備えて

梅雨の長雨時には洪水の危険は増してきます。「これまで大丈夫だったから」は通じません。昨年のように、杉並区や目黒区など、これまでほとんど発生しなかった地域が洪水被害に遭うこともあります。そして洪水被害は何も大雨によるものだけとは限りません。最も懸念されているのが、洪水と地震が同時に発生することです。増水時に地震が発生すると堤防の決壊や、思わぬ被害の拡大につながる可能性もあります。河川流域に住宅を持つ人はもちろんのこと、ハザードマップで洪水被害が懸念される地域では、そのリスクを考えて、ライフジャケットなどの装備を持つことも検討しましょう。

事前の準備

・各自治体に置いてある洪水ハザードマップを手に入れ、自宅や勤務先の近辺の洪水害発生危険性を把握しておく
・洪水が発生したときの避難経路を家族で確認しておく(地域の高低差を調べる)
・低平地部では宅地の盛土をしておくか、2階建てなどの避難室を準備する
・大雨時や台風接近時には、テレビ・ラジオ・有線放送に耳を傾け、洪水警報に関する情報に注意するなどが必要です。

洪水が発生したら

(上)写真は防災対応多機能ジャケット「ノイエ・バイタルV2」各ポケットに非常食や避難物資を格納でき(中)炭酸ガスによりピンを抜くと一瞬でフロートがふくらむ。(下)空気が足りなければ自分で足すことも可能なノズル付。(写真提供:石田大成社 問:生活安全情報館)
・危険と感じたらすぐ自主避難を
・避難する際には、高台の方向に(事前確認が重要)
・水深が腰まである場合、無理せず高い所で救助を待つ(安全に大人が避難できるのはヒザ上程度まで)
・家族や近所の人とはぐれないようお互いを長いロープで結んで避難する
・長い棒を使って、水面下の安全を確認(冠水した道路を歩行中、マンホールや溝に気が付かずに落ちて溺死するケースが)
・子供やお年寄り、体の不自由な人は背負う
・浮き輪、ライフジャケットなどを用意しておく


洪水は地震と違って、気象情報により予測のつくものです。もしも自分の地域にそんな危険があると思われるならば、まずハザードマップを用意して、いざというときの準備をしておいてください。


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