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着火剤による事故、対処法と注意点 着火剤は火炎放射器?(3ページ目)

毎年、着火剤による事故が後を絶ちません。特に、100円ショップなどで購入出来るようになってからは今まで使用しなかった人も使うようになり、正しい使用方法を知っておく必要があります。

執筆者:荒井 健一

ガソリンなどの液体燃料は爆発しない

イメージ容器の中身が満タンならば、このような現象は起きません。爆発を起こすことが出来ないからです。しかし、ほとんどの場合は一度着火剤を使用してから、火がついていないと思い着火剤を継ぎ足してしまった事による事故です。容器が満タンということはあまりないでしょう。

また、ガソリンや灯油を継ぎ足した場合でも、このような現象は起きません。液体ですので容器の先で燃える程度です。(あくまでも爆発に関しての話です。そして、前ページの写真のような先が細い容器などに入れてある場合の事です。直接、火にかけたりすれば大事故になります。)

アルコールというのは、非常に爆発範囲が広いのです。爆発範囲というのは、可燃性の蒸気が全体の気体の中に、どのくらいの容量が含まれているのかをパーセンテージで表したものです。アルコールをこの爆発範囲で示すと、6~36パーセントとなります。要するにと常温では常に爆発範囲に入っているのです。

一度容器の中に火が入ってしまうと、出口は先端の細い部分だけとなります。結果、圧力の逃げ場がないので燃料と共に爆発放射してしまうのです。

対処法

固形の着火剤等一番現実的な対処方法は、継ぎ足しをしないことです。「どうしても火力が弱くて、もっと燃やしたい。」という場合は、燃えても危険でないモノを、これから継ぎ足そうとしている場所にかざしてみましょう前ページの写真はあくまで実験です。実際に行う場合、素手ではなく箸やトングなどで燃やすモノを持ちましょう)

燃えなければ、火がついていない可能性があります。しかし、あくまでも可能性です。継ぎ足しはオススメ出来ません。

どうしても!と、いう場合には、空気が触れた状態になる「皿」などに着火剤を移してから、継ぎ足しましょう。


その他の注意点

注意ゼリー状の着火剤はとても揮発性が高い危険物。キャップや蓋を開けたままにはしない。
注意危険物であるという事を常に念頭に置き、子供には触れさせない。
注意どうしても継ぎ足すのなら、固形の着火物。
注意着火剤を使用する際は、周りをよく確認する。使用する人以外は、出来るだけ火から離れる。


着火剤はとても引火しやすいので、「まさか?」と、思うような事が原因で思わぬ事故を引き起こしかねません。危険物であると言うことを常に念頭に置き、取り扱いには十分注意しましょう。

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