まず、防火性能・耐火性能という言葉を聞いた事があるでしょうか?
「防火」とは、建物を火災から守る事ですが、もう少し言い方を変えると「外からの火災で延焼しない」「お隣の火事で延焼しない」事をいいます。
「耐火」とは、どこで発生した火災であろうと、火さらされてしまった時の耐久性の事をいいます。住宅であれば、火災で建物が焼け落ちないことを指します。
この辺りを気にし始めると、不利になるのは木造建築物。阪神淡路大震災の時には、火災だけでなく揺れによる倒壊という災害が、多くの犠牲者を出しました。過去の災害を振り返ってみても昔の木造建築は、災害に強いとはいえません。
木造建築の共同住宅の場合、古いものは、ほぼ2階建てでしょう。火災による延焼、地震による倒壊などを考えれば、防災標語にある「飛び出すな」というのは、必ずしも守るべきではありません。倒壊し、柱や梁などの下敷きになってしまっては大変です。自分で耐震診断をしておきましょう。
火災に関しても、そのアパートに住んでいるのは自分だけではないことを忘れてはいけません。どんなに気を付けて火の始末をしていても、隣の住人が「寝タバコは当たり前」なんて生活をしているのでは、いつ火災が起きても不思議ではありません。火災報知器を備えておくべきです。
このようなアパートを選ぶ場合、管理人がいることは期待出来ません。選ぶ時には「共用部分の外灯の多さ」で防犯や放火の危険を減少し、「消火器の設置の有無」を見て、オーナー(又は管理会社)の防火意識をチェックしましょう。
今現在「地震が来たらまずいだろう」と、いう位古い物件に住んでいる方は、自分の部屋の窓の外を見て避難経路の確認をしておくべきです。倒壊する前に建物から逃げ出すのは容易ではありません。屋根の上の瓦、近所の看板、隣との塀、どれもあなたが逃げる際には非常に危険なものとなります。
玄関側についても、もしも玄関側で火災が発生していたらどのように逃げるのか?を想定して備えることをお奨めします。
▼現在の木造建築
▼火災に強いリフォームの仕方