関東大地震を教訓とする為に定められた、9月1日の防災の日。この日にはもう一つ、防災に関する由来があります。
それは「二百十日」という厄日です。 古来わが国では、二百十日は暦の上で雑節の一つとして、江戸時代初期の1656年(明暦二年)に、伊勢暦で初めて使用され、貞亨改暦(1684年)の際、幕府天文方に就任した渋川春海によって、初夏を知らせる八十八夜とともに、暦に記載されました。
この雑節は、立春から数えて210日目の日、太陽暦では9月1日頃が、220日目の二百二十日とともに、台風が来襲する厄日とされています。
関東大震災時にも、折からの突風が吹き荒れており、東京は3日間にわたって燃え広がり、出火規模は130カ所以上にのぼったのです。
もともとは、稲の穂が出始める時期の、農事の上で大切な時期に台風が来襲し、田んぼが泥水につかったり、強風で稲の花が吹き飛ばされてしまいせっかく丹精に作ったお米が実らなくなってしまう為、凶作に見舞われる『厄日』とされていました。
この日は日本の文豪達の執筆活動や、私生活にも影響を与え、作品にまでなっています。