犬と暮らすにも、ただ可愛いだけでは暮らせません。知っておきたいことの一つが、病気について。中には、ヒトにもうつるものもありますので、こうした知識も得て、注意すべきところは注意しましょう。
=Index=
・・ヒトと動物の共通感染症における感染経路と病原体
・ヒトと動物の共通感染症にはこんなものが
ヒトと動物の共通感染症(ズーノーシス/zoonosis)とは
ズーノーシスについても知っておくことで、より健康な生活を送りたいもの。 |
感染に関係する動物としては、牛や豚などの家畜動物、鳥類、野生動物、げっ歯類などの他、もちろん、犬やネコなど私達に身近な動物も含まれます。
感染経路
感染経路については、いくつかに分けることができます。■直接的な感染
・咬まれたことによる傷、舐められるなど(例:狂犬病、パスツレラ症)
・引っかき傷(例:ネコひっかき病)
・感染部位などに接触(例:疥癬、皮膚糸状菌症)
・皮膚からの進入(例:野兎病)
・流産した胎児などに接触(例:ブルセラ症)
・咳やクシャミ、鼻汁などから感染(例:結核、オウム病)
・便や尿中の病原体から感染(例:回虫症、ブルセラ症、レプトスピラ症) など
■間接的な感染
・ノミやダニ、蚊などが介在して感染(例:日本脳炎、Q熱)
・土壌や水などの汚染(例:回虫症、トキソプラズマ症) など
病原体の種類
ズーノーシスを引き起こす病原体としては、以下のようなものがあります。■微生物
・細菌
・リケッチア
・クラミジア
・ウィルス
・真菌
■寄生虫
・原虫類
・蠕虫(ぜんちゅう)類 など
原虫は宿主の体内に侵入し、増殖することによって、わりとすぐに症状が現れるということ。肉眼では見ることがないほど小さく、微生物としてくくられることもあります。一方、蠕虫は中間宿主を必要とするものがおり、終宿主の体内に寄生。代表的なものでは、犬糸状虫(フィラリア)、犬回虫、瓜実条虫などがあります。
次のページでは、日本国内で発症が見られるとされるズーノーシスについて。