ゴールデン・レトリーバーならではの雰囲気作り
最初は犬が苦手だった父親祐市にとっても、ソックスはよきパートナーとなっていく。/(C)2008「犬と私の10の約束」フィルムパートナーズ |
ただ、子犬を隠したままいきなり入院中の母親芙美子に見せに行くシーンには、一瞬「ん?」。現実的にはどうだろう……と思うのですが、映画の中には“セラピードッグ”という言葉が出てきます。日本においても動物介在療法(Animal Assisted Therapy:A.A.T)や動物介在活動(Animal Assisted Activity:A.A.A)、また動物介在教育(Animal Assisted Education:A.A.E)といったものが注目されていますので、いわゆる一つのアピールにもなっているのでしょう。
余談ですが、ここで一言付け加えるとするなら、動物介在療法(A.A.T)は、医師や看護師、理学療法士など医療行為が行える資格を持った人の指導監督の下で、治療の一環として動物が持つ力を補助的に借りる療法のことを指します。それに対して、一般の方が愛犬を連れて病院や老人ホームなどを訪問する活動は、動物介在活動(A.A.A)と呼ばれるものになります。
優しい雰囲気の中に流れる芯のあるテーマ
思春期をソックスと共に過ごすことで、あかりは多くのことを学んでいく。/(C)2008「犬と私の10の約束」フィルムパートナーズ |
愛しいコを見送った後にこそ強く思うものでしょう、そのコと一緒に暮らせたことの幸せを。そして、そのコに伝えたいはずです、“ありがとう”という言葉を。
この映画は、そうした、犬達からたくさんの幸せを貰えた幾多の人達から、これから犬と暮らす人達への心からのメッセージなのかもしれません。
犬達からのお願い
1.私と気長につきあってください。2.私を信じてください。それだけで私は幸せです。
3.私にも心があることを忘れないでください。
4.言うことを聞かない時は、理由があります。
5.私にたくさん話しかけてください。
人の言葉はわからないけど、わかっています。
6.私をたたかないで。
本気になったら私の方が強いことを忘れないでください。
7.私が年をとっても、仲良くしてください。
8.あなたには学校もあるし、友達もいます。
でも、私にはあなたしかいません。
9.私は10年くらいしか生きられません。
だから、できるだけ私と一緒にいてください。
10. 私が死ぬ時、お願いです。そばにいてください。
そして、どうか覚えていてください。私がずっとあなたを愛していたことを。
(原典:犬の十戒)
この映画を観ると、犬達と、もっと“話”をしたくなります。
【犬と私の10の約束】公式サイト
3月15日(土)全国ロードショー!
出演:田中麗奈、加瀬亮、福田麻由子、池脇千鶴、布施明、高島礼子、豊川悦司、他、犬達
監督:本木克英
原作・脚本:澤本嘉光、川口晴
音楽:Cho, Sung-Woo
主題歌:BoA「be with you.」avex trax
ドッグトレーナー:宮忠臣
製作:「犬と私の10の約束」フィルムパートナーズ
配給:松竹株式会社