離婚/子どもの問題

子どもたちが危ない! 母子家庭に忍び寄る魔の手(2ページ目)

母子家庭の母親の恋人による子ども虐待事件が増えています。恋愛に夢中になり子どもを守ることができなくなる母親たちが後を絶ちません。自分勝手な恋愛のツケがまわってきてから悔んでも遅すぎるのですが…。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド


子どものいる女性が恋愛すると

親に甘える日本の子供
赤ちゃんだって幼児だって
生きる権利を持ったひとりの人間
母子家庭の母親。それは、母親でありまたシングルの女性でもあります。シングルであれば、恋人、新しいパートナー、再婚相手を求める気持ちが湧くのも自然です。離婚や死別という辛い経験をしているからこそ、今度こそ幸せになりたい!という願いも強く持っているでしょう。

恋愛をして相手を知り、その相手となら幸せになれると判断できたとき、晴れて再婚ということにもなります。再婚にたどり着くには、まず出会い恋愛をするわけです。もし、子どもが中学生以上であれば、自分ひとりでデートに出掛けるという行動もとれるでしょう。

しかし、子どもが乳児・幼児・小学生なら置いてデートに出掛けるというわけにもいきません。預けるにしてもお金がかかりますし、時間制限もあります。すると、ある程度の関係になれば、交際相手は女性の家で過ごすようになり、通うなり内縁関係へと発展していくわけです。

虐待は決して許されるものではない

交際相手が常識もあり人間的にもちゃんとした素敵な男性なら、もちろんそうやって家で子どもを含めた時間を過ごす中で、愛を育みいずれ再婚ということになっていくのはすばらしいことでしょう。しかし、人間さびしさや辛さを抱えているときというのは、判断を誤りやすいものなのです。見るべきものが見えなくなってしまうということが往々にしてあります。

交際相手が自分の子どもを虐待しているという現実。しかし、その人が自分を愛してくれているのも現実。自分を愛してくれる相手を失いたくない…。この気持ちが子どもを守らなければならないという理性、そして母性本能を麻痺させて、女としての本能、欲望を優先させてしまうわけです。

虐待というのは家という密室の中で起きます。人目のある場所で虐待をする人はいないのです。人目がなければ、虐待をする人間も感情のままにふるまい歯止めがききません。その結果、先に挙げたいたたまれない事件へと発展してしまうのです。母子家庭の母親は恋愛という甘さに幻惑され、子どもの心や命を守れないということにならないように、魔の手が忍び寄ろうものなら振り払い、断ち切る分別を失ってはならないのです。


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