離婚/子どもの問題

親の心構え-面接交渉-(1)(2ページ目)

離婚や別居で子どもと離れて暮らす父親や母親が、定期的に子供と会って交流する「面接交渉」。今回は面接交渉の際、どんなことに気をつけたらいいのかアドバイスしたいと思います。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

2、 子どもをスパイにしてはいけない

ついついやってしまいがちなのが、子どもに一方の親の様子について根掘り葉掘り訊ねること。離婚後の場合はそうでもないのですが、別居して紛争のまっただ中という場合には、相手が不利になるような動きがあれば掴んでやろうとし、子どもにパパ・ママはどんな生活をしていた? 等、詮索するわけです。子どもはどちらの味方をしていいやら悩みますし、知っていることをそのまま話すのはいいことなのか、心に留めておくべきなのか? これを言ったらママはいいかも知れないけれど、パパは困るだろうとか、言ったら一方の親に責められ、言わなければもう一方の親に責められるだろう、等々この様な板挟みに遭い辛い思いをします。
 
子どもをスパイや探偵にせず、子どもが話したいこと、今興味を持っていること、楽しかったことなどに耳を傾けて、理解してあげることが大切です。

3、 子どもの前で一方の親の悪口は決して言わないこと

例え相手にどんな否があっても、子どもにそのことを言ったりしてはいけません。夫婦は別れてしまえば他人ですが、子どもにとって親は一生親なのです。その親の悪口を聞かされて、楽しいはずがありません。また繊細な子どもは、それが自分への咎めだてと受け取ることもあるのです。すると、子ども心は次第に複雑になり、両方の親の顔色を伺い、心に負担をかけて疲れてしまいます。今、親同士、憎しみがあっても、感情の対立があっても、結婚して子どもまでつくったわけですから、相手の良いところが1つもないはずはありません。子どもには、ママ・パパはこんないいところがあるんだよね、こんなことが得意だよね、と悪口ではなくいいことを話して安心させてあげましょう。離れてはいても、パパとママは協力しておまえを育てていくからね、と話してください。
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