夫は地震以来、会社の仕事で忙しい日々が続き、生活上でもすれ違いが生じるようになりました。そしてある日、子供の件でけんかになり、夫がおまえは金にもならない、意味のないボランティアばかりやっているから子供にもよくないんだという言葉にそのまま反応してしまい、地震で腰を抜かしたあんたにそんなこと言われたくないわ」と反論してしまいました。逆らった事がほとんどなかったので彼にはとてもショックを与えたようです。
その日以来、彼は男のプライドを傷つけられたことにすねて、口をあまりきかなくなりました。仕事も遅くなる事が多く、徐々に夫婦の溝が深まっていきました。
それから半年が経ち、ボランティアの団体でも中心的な存在となってきて色々な会合や集まりをするようになり、結婚してから1度も行かなかった夜の三ノ宮に打ち上げでいった時、偶然夫が女連れで歩いているのを見かけました。今日は会社の飲み会で遅くなるといっていたのが実は嘘だった訳です。
それが離婚へのスピードを早める結果となりました。問いただしたところ、同じ会社の女性との交際を白状しました。地震以来、お互い、特に私の夫に対する尊敬や信頼性が薄れていたので3ヶ月後、すんなりと離婚が成立致しました。夫婦が続くには友情や尊敬、信頼といったことが非常に大事なキーワードとなりますが、関西大震災は問題のある家屋や高速道路を壊しただけではなく、私の家庭の大事なものまで壊してしまいました。でも最近では地震が見えない問題点を見せてくれたのかなと前向きに考えるようにしています。
私が今回の地震で学んだ教訓は下記の通りです。
1) 肝心な時に動いてくれる人はその時になってみないとわからない。
2) 困った時はお互い様
3) 災難は人としての成長をもたらせてくれる
4) 命についての尊さについて知った
5) 離婚は地震でも原因になる
6) 信頼や尊敬はいざというときの行動で大きく影響する
皆さんのパートナーはいざというとき、どうなるでしょう?防災の日に考えてみるテーマの1つだと思うのですが…。
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