高齢化社会になっていくに伴って、目立ってきているのが熟年になってからの離婚です。
それも家庭を省みないで(それも家族のためなのでしょうが)、仕事一本で生きてきた夫が、妻から三下り半を突きつけられるケースが非常に多く見られるようになってきました。
これからご紹介するケースは、ちょっと背筋が寒くなるような、復讐劇。でも決して笑い事ではすまされない、現代の離婚事情を語るにははずせないお話です。

●定年の日、妻は家を後にした。
A氏はある大手企業に40年間勤め、最終的には役員まで勤めた典型的な会社人間でした。65歳を迎えて、定年退職の日になりました。その日A氏は関係者から大々的にパーティを開いてもらい、記念品と花束を持ち、ほろ酔い気分で家に帰っていきました。
ところが帰ってみると、家は真っ暗。いつも迎えに出てくれる奥様の姿が見えないのです。
そしてリビングのテーブルを見ると、一通の手紙が。
「会社のために40年間、ご苦労様でした。あなたが会社のために働いてきたように、私もあなたのために40年間、働いてきました。今日限りで私も定年退職いたします。この家はあなたに差し上げますが、退職金2200万円は私の退職金としていただきます。行方は捜さないでください。こちらから連絡します」
預金通帳などはすべて奥様の管理下にあり、A氏はその保管場所も知りませんでした。家のことは何も知らないA氏。そのことを痛切に思い知らされた瞬間でした。