早めに赤本に取り組む。偏差値にとらわれない
一般に現役生の場合、赤本を模試のように考えて直前に行う生徒がいますが、最悪まったく解けない場合、かなり精神的に落ち込むことになります。過去問を解いても意味がないと考える人もいますが、同じ問題はでないとしても、その傾向や問い方に慣れることは極めて重要です。たとえ、意味がわからないまま取り組んだとしても、大学が求めている生徒像をつかむことができます。早稲田の英語は、一題をゆっくり解いてみると案外簡単だということに気づきます。偏差値が下のレベルの大学よりもやりやすいでしょう。誤解しやすいのですが、大学の問題の難易度は偏差値ランクと比例するわけではありません。思いもよらない滑り止め校によく失敗するのはそのためです。
東大の問題も高校2年生に黙って取り組ませれば、かなり解ける生徒が多いことがよくあります。上位校ほど良問が多いのでやりやすいのです。昔のような「難関校=悪問を出す」という考えも、いまやなくなりつつあります。
あと、予備校が作り出した偏差値の幻影にだまされてはいけません。偏差値はあくまでも数値の参考程度のもの。数学の専門家によれば、偏差値自体、誤差が10程度はあるものだそうです。模試の採点基準が変わるだけで偏差値は流動化します。事実とある予備校などは、生徒の平均点が上がりそうになると、配点を変えて平均点を下げています。
受験希望大学の傾向を早めに押さえて、それに対して対策を立てる。目標を明確すればするほど、合格への道は確かになっていきます。