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涼を求めて名水の里、秋田・六郷湧水群へ

うだるような暑さから逃避行して、秋田の名水の里を訪れました。ひんやりとした清水と戯れたあとは、名水を使った美味しいモノをいただいてすっかり元気になりました。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

暑さも日に日に厳しくなってきましたね。冷房の効いた部屋でじーっとしているのも体に悪そう……。というわけで、今回は涼を求めて、名水の湧き出ずる里へ訪れることにしました。向かった先は秋田県仙北郡美郷町にある六郷名水群です。車であれば、秋田自動車道の横手ICから国道13号で15kmほどでアクセスできます。

60ヶ所以上の清水が集まる名水の宝庫

清水
周囲の緑も相まって今が一番気持ちのよい季節
この地域は昔から清水の湧く場所として知られ、今もなおこの一帯には60ヶ所以上の湧水が点在。環境省の定める全国名水百選にも選ばれています。これらの湧水は野菜を洗ったり保冷したりと、地域に住む人たちの生活を支えてきました。


イバラトミヨ
氷河期の生き残りといわれるイバラトミヨ
これらの清水の多くには、年間水温15度程度の清らかな水にしか棲まないといわれる、絶滅危惧種の淡水魚イバラトミヨも生息しているといいます。いかに水質が優れているかが分かるでしょう。


御台所清水
住民の生活に密着した御台所清水
10ヶ所程度の主な清水は、歩いて1時間程度で回れる範囲に点在するので、巡ってみることにしました。清水にはそれぞれ名前が付けられていて、大工清水、馬洗い清水、笑顔清水、キャペコ清水など、ネーミングがユニーク。

御台所清水は、かつて鷹狩りに訪れた殿様が料理に使ったことから名づけられた清水で、民家に囲まれた比較的大きな清水です。ちょうど近所の主婦たちが野菜を洗いに来ているのに遭遇しました。水は澄み切っていて底まではっきりと見えるほど。手を入れてみるとヒヤッとしました。


藤清水
神秘的な藤清水
一方、藤清水はうっそうとした木々に包まれていて、神秘的な雰囲気。名前の由来は、清水を見下ろす藤の花が見事なことから名付けられたそうです。木々の間からこぼれる木漏れ日が水面に当たって、キラキラときらめいていました。


次ページでは、この名水を使った美味しいモノをご紹介します。
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