沼津港でとびっきりの新鮮ネタを食す(2ページ目)

駿河湾に面した沼津御用邸記念公園へ

皇族のリビングルームとして使用されていた「御座所」。長椅子と安楽椅子の生地はフランスリヨン製

明治26年、大正天皇の御静養のために造営された沼津御用邸。当時この辺りは気候が温暖な上、前面に駿河湾、背後に富士山と風光明媚な場所であったことから、別荘が多く建てられたそう。明治33年には御用邸初の洋館が建てられたりと増築が重ねられたものの、昭和20年に空襲で本邸が焼失。のちに現存する西附属邸を中心に、昭和44年まで利用されました。現在は西附属邸の内部見学ができ、室内の様子や洋風家具などから、当時の暮らしぶりに思いを馳せることができます。

芝生広場から海岸線を望む。海岸沿いには遊歩道が設けられ、散策しても気持ちよさそう

建物の外へ出て庭園内の芝生広場を歩いていくと、西端から松林越しに富士山が望めます。さらに奥へ行くと海岸沿いのプロムナードが見えてきました。潮騒が耳に優しく響きます。まもなく夕日が沈むところで、幻想的な風景が広がっていました。


「沼津御用邸記念公園」
・住所：静岡県沼津市下香貫島郷2802-1
・地図：Yahoo!地図情報
・TEL：055-931-0005
・開園時間：9:00～16:30
・定休日：無休（年末年始を除く）
・料金：大人400円
・交通：JR沼津駅から伊豆箱根バスで約15分、御用邸前バス停下車すぐ

偶然見つけた洋菓子店で美味しいスイーツを発見！

沼津御用邸記念公園からほど近い、牛臥海岸通りにある洋菓子店

沼津駅に戻る前に、ちょっと寄り道しておきたい場所がありました。それは、沼津御用邸記念公園へ向かうタクシーの車窓から、偶然見つけたスイーツのお店。住宅地のなかに突然現れた、ヨーロッパの田舎家のような店構えに、私の嗅覚が敏感に反応！　帰りに絶対寄ろうと、心に決めたわけです。

広々とした店内には、ショーケースの中に常時約20～25種のケーキ、テーブルには焼菓子、和菓子と、さまざまなスイーツが並んでいました。さんざん迷った揚げ句、私が購入したのは、人気第2位と書かれていた「海岸通りのロールケーキ」（1本1,050円、1カット210円）、そして可愛らしいクマさんのカゴに入った焼菓子セット、クマさんバスケット（840円）です。「海岸通りのロールケーキ」は、待ち切れずに帰りのバスの車中で完食。ほのかなチーズ風味のしっとりとしたきめ細かい生地に、濃厚なチーズクリームが包まれています。保冷材を入れていただいたのですが、ひんやりとして一層美味しく感じられました。

ごまのガレット、プレッツェルなど5種の焼菓子詰合せ「クマさんバスケット」。単品での購入も可能

焼菓子のなかには、貝をかたどった「千本浜マドレーヌ」1個126円や、「するがのさざ波」1個73円など、ご当地の名を冠したものもあり、沼津観光のお土産にも喜ばれそう。いずれのお菓子も、地元静岡産の国産小麦粉をはじめ、牛乳も卵も新鮮で品質管理のしっかりしたものと、原材料と鮮度にこだわっています。店内にはイートインスペースもあり、セルフサービスのコーヒーや紅茶（各100円）とともに、ショップで購入したケーキを味わうこともできます。


「西洋菓子処　パティスリー・リヴァージュ」
・住所：静岡県沼津市下香貫柿原2885-2
・地図：Yahoo!地図情報
・TEL：055-963-6622
・営業時間：10:00～18:30
・定休日：無休
・交通：JR沼津駅から東海バス牛臥線で約15分、牛臥入口バス停下車、徒歩3分

帰りは沼津駅18:00発の高速バスに乗車、渋滞に巻き込まれたため、新宿駅に到着したのは1時間遅れの21:30でしたが、ぐっすり眠れて快適でした。少々忙しい日帰りツアーでしたが、美しい富士山に見守られ、新年早々、幸先のいい旅になりました。また近いうちに訪れたいものです。