天然氷でひんやり！　長瀞ワンディトリップ

連日のうだるような暑さで、夏バテしていませんか？　そんなとき、ふと食べたくなるのが、かき氷！　かき氷フリークの私が、毎年夏になると必ず食べに行く、「天然氷のかき氷」が埼玉県長瀞にあるんです。天然氷は普通の氷とはひと味もふた味も違います。頭がキーンと痛くなることもなく体の芯からひんやりとして、汗がスーッと引いていくこと間違いナシです。長瀞には他にも、ひんやり気分が体感できるスポットが盛り沢山。都心から2時間の「ひんやりワンデートリップ」へGO！

ノスタルジックなローカル駅で下車

上長瀞駅を下り、線路を横切って阿左美冷蔵へ向かいます。真っ青な空の下、低い山々が連なる素朴な景色がどこまでも広がります

ローカル線・秩父鉄道の上長瀞駅を下りると、懐かしい木造の駅舎と、線路の向こうに広がる山々に出迎えられ、ノスタルジックな気分を盛り上げてくれます。秩父鉄道は～12/3の土日、祝日を中心に、熊谷～三峰間を1日1往復、SL列車「パレオエクスプレス」が運行することでも有名。東京からも身近なSLなので、こちらを利用するのもオススメです（普通乗車券のほか、SL整理券500円、または座席指定券700円が必要）。

きめ細かく、柔らかな食感はまさに天然氷！

氷室の旗がお店の周りでひらひらとはためきます。このあと長瀞の町のあちらこちらで、この旗を見かけました

さて、お目当てのかき氷は、上長瀞駅から徒歩3分ほどの国道沿いにあります。氷の旗がひらひらと風に揺れ、駐車場の誘導係のおじさんがいるので、すぐにわかります。お店の名前は「阿左美冷蔵」です。

明治23年創業の天然氷の蔵元で、現在、四代目が宝登山から湧き出る水を貯水池にためて自然に凍らせ、充分な厚さになったら切り出し、夏まで氷室で保存。丹精こめて天然氷を作っています。

庭先にテーブルが置かれ、作り立てのかき氷がいただけます。井戸水が用意されていて、自由に飲めるのもうれしいサービスです

訪れた日は夏真っ盛りのせいか、午前中から大行列。とはいえ、並んで食べる価値は充分にあるので、しばし待つことに。順番がくると、庭先のテーブル席に案内されました。

メニューは季節替わりなのですが、8月初旬に訪れたときには、「野いちご」「はちみつレモン」「キャラメルコーヒー」「煎茶あずき」「さくらあずき」（各500円）に加え、蔵元推奨メニューとして、「こだわり氷糖みつ」、「こだわり冷やし飴」「こだわり黒糖みつ」（各600円）がありました。シロップはすべて自家製のオリジナル。季節ごとにメニューが変わるので、いろいろ試してみたいものです。

手前が「野いちご」、奥が「煎茶あずき」。「煎茶あずき」は煎茶シロップをかけた氷の中に粒あんがたっぷり。いずれもお好みで練乳をかけていただきます

そのなかから、私は「野いちご」をオーダー。漆塗りの器にかなりの高さに盛られたかき氷が運ばれてきました。ひとくち口へ運ぶと、ふんわりと柔らかな食感で、きめが細かく、口の中でほろっと溶けていきます。甘酸っぱい野イチゴのシロップが氷と馴染んで、さっぱりと最後まで飽きずに食べられました。柔らかなのに、不思議と解けにくいのも驚きです。

食べ終わる頃には、汗もスーッと引いてきて、気分爽快！　セミの大合唱のなか、涼やかな風の抜ける庭先でかき氷を食べていると、まるで田舎のおばあちゃん家に来ているような、懐かしい気分になりました。


実は今年から、宝登山の参道に、茶房といった雰囲気のオシャレな2号店がオープン。こちらにはギャラリーが併設され、作品展が開催されているそうなので、要チェックですね。

「阿左美冷蔵」本店
・住所：秩父郡皆野町大字金崎27-1
・地図：Yahoo!地図情報
・TEL：0494-62-1119
・営業時間：10:00～15:00（夏期は～16:00）
・定休日：無休（12～2月は休業）
・交通：秩父鉄道上長瀞駅から徒歩3分

「阿左美冷蔵」宝登山道店
・住所：秩父郡長瀞町大字長瀞781-4
・地図：Yahoo!地図情報
・TEL：0494-66-1885
・営業時間：10:00～夕方
・定休日：火曜
・交通：秩父鉄道長瀞駅から徒歩10分？

次は手打ちそばを食べに行くことに。何とここでも、阿左美冷蔵の天然氷に出合えたのです。詳しくは次ページへ。