きっかけは1000円の極上ランチ
丁寧な“仕事”に夜の再訪を即決!

入口
場所はファッションビルのフロア奥。格子戸にのれんの飾り気のない入口から、一本気でスジがよさそうなオーラが漂う
“名古屋のお薦め飲み屋メシ屋”シリーズ、今回は「ふじ原」で自腹メシしてきました。

食通の知人から教えてもらい、最初に足を運んだのはお昼。「ランチが1000円で、すごくおいしくておトク」と聞いていたのですが、これが想像以上。小鉢が2品に白身魚の西京焼き、味噌汁に漬物、そしてツヤツヤのご飯。量はやさしめですが、一品一品とても丁寧に調理された上品な味わいで、「この値段でこんなちゃんとした和食が食べられるんだ!」と感動しました。

 

大将
大将の藤原光章さん
メインは魚料理か和風コロッケのどちらかを選択でき、小鉢は主菜によってそれぞれ異なるものが出てきます。ご飯が残り半分くらいになったところで、「じゃこおろし、かけましょか?」と大将がパッとふりかけてくれたのにも感心。こういう粋な心配りができるお店ってなかなかありません。「ランチ、いい! でも、夜は絶対にもっといい!!」と心の中で断言し、一週間とおかずに夜の予約を入れたのでした。

場所は、テレビ塔のある久屋大通公園沿いのホワイトメイツ2階。ファッションテナント主体のビルなんですが、今から3年前に2階を飲食フロアにリニューアルしたそうです。「ふじ原」もその際にオープン。他にも、なかなか期待できそうな雰囲気のイタリアンとフレンチのお店が並んでいます。

大阪の割烹で腕を磨いた正統派日本料理
コースではなく日替りの一品の数々をお好みで

店内
小ぢんまりとした店内。すぐに満席になるのでできるだけ事前に予約を
さて、「ふじ原」はカウンター8席+テーブル2卓というとても小ぢんまりした店。その割にスタッフの人数は多く、厨房内では若い料理人たちがきびきびと動き回っています。大将はお客に対してはとても気さくな一方、お弟子さんたちには常に細々と指示を出し、カウンターの外は穏やか、中はピンとした緊張感が漂っています。

付き出し
まさに酒のアテにぴったりの付き出し
付き出しイワシの梅煮・きのこの有馬煮・山くらげのきんぴらの3種盛り。イワシは骨までほろほろ柔らかく、有馬煮はダシがじんわりしみた中に山椒がピリッと利き、山くらげはシャッキリした歯ざわり。この付き出しをつまむだけで、手抜きのない仕事をしていることが伝わってきます。

箸置き
鈴製のかわいい箸置きは1人1人種類が違う。野菜バージョンもあるとか
メニューは思いの外多く、品書きはこれまた丁寧な筆書きで、旬の魚介のお造りをはじめ30品以上が並んでいます。聞けば、大将は大阪の割烹で16年間修行を積んだとのこと。「コースじゃなく、その日入ったいい材料を使って、お客さん1人1人の好みに合った料理を食べてもらいたいんです」と言います。

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