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大人の社会見学4!堺・自転車博物館(2ページ目)

大阪商工会議所主催「大阪産業観光ツアー」(全6回)第4回は堺市の自転車博物館!「国産自転車の約4割を製造している」という自転車王国・堺の名物ミュージアムと、世界遺産目前(!?)の大仙陵古墳をご紹介します!

執筆者:陸奥 賢

腰痛持ち続出!の「ボーンシェイカー」

ボーンシェイカーです。ゴムタイヤではなくて鉄輪ですから地面の衝動がダイレクトに伝わります。腰痛持ちの人にはオススメしません。
ドライジーネの次に登場するのが、1861年、パリで馬車職人をしていたミショー親子が発明した前輪にクランクとペダルをつけて車輪を回す「ミショー型自転車」。ミショー親子は自転車の製造工場を作って大量生産方式(1867年には約1000台を生産)を開始したそうで、自転車がヨーロッパ社会に浸透していくきっかけにもなりました。ところが木製の車輪に鉄の輪を巻きつけたものだったので、ヨーロッパ特有の石畳の道では乗り心地が非常に悪く、とくにイギリスでは「ボーンシェーカー」と呼ばれたそうです。直訳すると「骨をゆさぶる」という凄まじいネーミングで、どうやらこの自転車で背骨を痛めたり、腰痛持ちなどが続出したようです。

宙返り続出!の「オーディナリー」

オーディナリーです。高いものでは車輪の直径が1.5メートルを超えるものもあったそうです。猛スピードで急ブレーキをかけたら運転手が飛んでいくのは確実でしょう。
1880年代ごろに登場するのが、英国の発明家で「自転車産業界の父」とも呼ばれるジェームズ・スターレーが考案した「オーディナリー型自転車」。この頃からイギリスの上流貴族社会の中で自転車レースが流行して、より速く走るために、前輪を異様に巨大化させたものが登場してきました。確かに前輪が大きいとペダル1回転で進む距離が延びて速く走れるわけですが、重心が高くなることで、不安定かつ乗降も難しく、なによりも急ブレーキをかけると運転者が放り出されて宙返りをする!という大変、危険極まりない自転車になりました。

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