定年後の余暇人生はなんと8万時間も
この9月に、日本性機能学会の第18回学術総会が岡山で開かれました。日本性機能学会というのは「性機能の研究及び隣接科学の進歩、普及に寄与すると共に、会員相互が広く意見を交換するのが目的」とする産婦人科や泌尿器科のお医者様の学会です。
「夫婦だけで向き合って過ごす老後は8万時間」 |
今回の学術総会の一環として、「性を科学する―男と女の良い関係」をテーマにした市民公開講座が開かれ、医療関係者をはじめとする多くの方が参加されました。私も「ともに歩む、人生80年時代のカップルライフ」というパネルディスカッションにご招待いただき、料理家の吉田清彦さんといろいろお話をしてきました。
吉田さんのお話によれば、戦後の経済成長を支えてきた日本人男性の20歳~60歳までの労働時間は約8万時間なのに対し、人生80年時代では、定年退職後の余暇時間も8万時間あるといわれているのだとか。
多くの方が定年で仕事を辞め、子育ても卒業して、夫婦だけに戻る60代からの人生。男女とも平均寿命が延びている21世紀では、夫婦で向き合って過ごす時間が、60代以降だけでも8万時間もあるなんて驚くべき長さです。それなのに、現在の60代の夫婦が考える、自分たちの夫婦関係を象徴する字は「忍」だとは・・・。
これは悲しすぎる現実ではないでしょうか。本来なら「父、母」から「夫、妻」に戻り、新婚時代以来2度目の蜜月期になるはずの60代の夫婦関係が、冷え切ったものになり、時には熟年離婚という形で壊れてしまうのはなぜなのでしょう?
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今、30代のご夫婦は必見!