思いやりの言葉がセックスを変える
Tさん:その人は、私の身体をとても愛してくれて、
「オレはお前の胸がすごく好きだ」
って言ってくれたんですよ。
それで、自分の身体も捨てたもんじゃないんだって初めて思えたんです。
よく、「コンプレックスを捨てて自信を持ちましょう」って言いますけど、そんなこと、なかなかできるものじゃないです。
やっぱり人に誉められて徐々に自信がつくんだと思うから。
「ベッドで一輪の花になるイメージトレーニングを」 |
だから、私はそれ以来、セックスの最中にとにかく相手を誉めるようにしているんです。
どんなに些細なことでも誉められたら嬉しいはずだと思います。
実は以前、夫が仕事がとても忙しくて疲れ気味だったせいか、私が満足する前に終わってしまうことがよくあったんです。
でも、「なんでそんなに早いの?」と言ってしまっては、私が過去に経験したように夫も深く傷つくことが分かっていたので、絶対に言いませんでした。
気まずいムードが漂って、夫が「ごめん」と言ってきたこともあったんですが、
「どうしてあやまるの? 私はすごく楽しかったよ」
とサラッと言ってあげたんです。
そうすれば相手の気も少しは楽になると思ったので。
相手の立場に立って、思いやりを持つってセックスにおいてもとても大切ですよね。
それに自分が感じていることをちゃんと表現することも大切だと思います。ときには演技になってしまうこともあるかもしれないけど、それでも上手に「フリ」をすれば相手も「ああ、楽しんでるんだな」って理解できるので。これも思いやりの一種ですよね。
あとは、セックスが終わった後に
「すごく気持ちよかったよ、ありがとう」
と言うのを忘れないようにしています。
セックスはふたりで楽しむものだから、自分を楽しませてくれた相手に対して感謝の気持ちを表すのはごく自然なことだと思います。ちょっとしたことですが、これによって自分が相手をどれだけ思っているのかが伝わるんじゃないかなって思います。
楽しむには、まず、「楽しませて」あげること
Tさん:女性って、「セックスは男の人にしてもらうもの」と考えている人が意外と多いような気がします。友達と話しててそう思いました。
実は私も若い頃はそう考えていたことがあったんですが、年を追うごとに「自分が楽しませてもらうには、まず相手を楽しませるように努力しなきゃダメなんだ」って気づきました。
付き合い始めの頃はまだ相手の体についてよく知らないから、とにかく全身をくまなく刺激して、相手がピクッと動く瞬間や息づかいが激しくなるのを見逃さないようにしました。
そして次からはそこを重点的に刺激してあげる。そうすることで、相手の体をどんどんわかってあげられると思うし、相手も同じように自分の体を知ろうとしてくれる。
時には、「どうして欲しい?」とか、「どこが気持ちいいの?」と尋ねてみることもあったんですが、「この人はがんばって自分を楽しませようとしてくれているんだ」って相手は感じるようで、決してひかれはしなかったですよ。
それに、相手の体や好みを知ってそれに応えていくことで、男性は「俺がこの女を開発している」っていう気持ちになり気合が入るみたいです。ちなみにこれは夫談です(笑)。
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