TJライナー号
池袋駅で出発を待つTJライナー。行き先は、森林公園と小川町の二種類ある。

純然たる通勤路線である首都圏の東武東上線に鉄道旅行気分が味わえる電車が登場した。その名は、TJライナー。地下鉄副都心線開業と同じ2008年6月14日にデビューしたニューフェイスだが、ようやく沿線の日常に溶け込み始めた頃に試乗してきた。

TJのサボ
TJライナーのマークは車両サイドにも表示される。
副都心線の開業で、埼玉県川越あたりと都心を結ぶ鉄道ルートは、東上線のみ、東上線プラス副都心線、西武新宿線、JR川越線プラス埼京線の4通りが考えられるようになった。その中で、西武は1993年より有料特急「小江戸号」を運転して、楽々通勤に貢献してきた。今回のTJライナー運転で、川越方面への夕方の楽々通勤の選択肢が増えることになったのである。

TJライナーに乗ってみよう

案内表示
TJライナー案内表示は至る所にある。
TJライナーは、東武東上線久々のクロスシート車である。最近の東上線利用者は知らないだろうが、実は1962年まで「フライング東上」という特急列車が存在していたのである。従って、実に46年ぶりの復活ということになる。

TJライナーは、池袋から乗るときは、着席保証の列車である。そのため、300円の着席整理券を買わなければならない。ともあれ、実際に池袋駅へ行って体験乗車してみよう。

券売機
TJライナーの着席整理券は専用の券売機で購入できる。
池袋駅南口の東上線乗り場へ行くと、あちこちに「TJライナー」の文字が目につく。東武がいかに力を入れているかが分かろうというもの。さっそくICカードで改札内に入り、TJライナーの整理券購入券売機に向かう。なお、このホームの売場は出発30分前から発売となり、もっと早くから購入したい場合は改札口外の券売機で買うことになる。

TJライナーの着席整理券
TJライナーの着席整理券は磁気のない紙切れだ。使用後は持ち帰り自由だ。
券売機で着席整理券を買うと、チケットには乗る電車の発車時刻の表示が出ているが、その下に「後5両」と書かれている。これは10両編成のうち、後ろの5両ならどこに座ってもいいという意味である。つまり、座席指定ではないのだ。チケットは座席分しか発売されないから、座れないことはないけれど、好みの席をゲットするには、早いもの順なのである。

乗り場へ
乗り場は矢印をたどれば簡単に行ける。
さて、整理券を買ったので、乗り場へ向かう。フロアにはオレンジで「TJライナー乗り場」と大書され矢印が続いているから、それを辿っていけばよい。向かって一番左側にある線路の左側のホームがTJライナー専用の乗り場となる。ただし、ホームの手前に柵があり、まだホームへは入れない。すでに数人が並んでいたが、余裕で好きな席は選べそうだ。ホッとする。

TJ専用改札
TJライナー専用改札では整理券のみチェックする。
まだ、1本前の普通の電車が停まっているが、出発15分前に柵が開けられ、女性係員と男性係員の二人にチケットをチェックされ、ホームに入る。ホームの乗車位置には、「後5両9号車」のような表示があり、そこに並ぶ。各列は、どれも3人ほどなので、誰ものんびりした表情だ。普通の電車が出発し、入れ替わりに待望のTJライナーが入ってきた。

停車駅
TJライナーの案内表示。これは停車駅案内だ。
快速急行として運転されてきた電車で、乗客が反対側のホームに降りると、一旦ドアが閉まる。窓の外から車内を見ていると座席が自動的に回転を始める。終点で向きが変わるので、座席を進行方向に変えるためである。この電車は、混雑時にはロングシートにも転換できる器用な車内だが、折り返しの快速急行はクロスシートで運転されているようだ。準備が整い、ドアが開く。窓側の席を難なく確保。いよいよ出発である。

次のページでは、池袋からふじみ野までの様子を紹介しよう。