車窓から海を楽しめる鉄道、快速「みえ」
名古屋から伊勢志摩へ鉄道で行くとなると、真っ先に思い浮かべるのが近鉄電車である。とりわけ近鉄特急は、豪華観光特急「しまかぜ」をはじめ「伊勢志摩ライナー」などグレードの高い車両を揃えている上に、本数も多く便利とあれば、ほとんどの旅行者が近鉄を選択するのは充分納得できるのである。それでも、あえてJR参宮線を走る快速「みえ」を選択するのは何故か? それは二見浦・鳥羽間で車窓から眺める海の景観の素晴らしさに他ならない。
名古屋駅から快速「みえ」に乗ろう
地元の人以外は、名古屋までの足が重要だが、快速「みえ」は、東海道新幹線ホームの隣合わせたホームから出発する。これは覚えておいてよいポイントだ。確かに近鉄は快適だが、名古屋駅界隈に不案内だと、乗り場が少し離れているので探すのが大変だ。それに反し、同じJRの快速「みえ」は、在来線との連絡改札を抜けた最初のホームが乗り場だ。分かりやすいことこの上ない。あらかじめダイヤを調べておけば、新幹線から7~8分程度の乗換え時間でも充分接続する。快速「みえ」は、まず関西本線を走る。かつては、わずか2両というミニ編成だったが、利用客の多い時間帯や時期を中心に4両編成の列車が主流となっていて、一部の列車が2両編成という状況だ。そのうち、先頭車両の1号車が指定席、あとは自由席である(2両編成の場合は、1号車の前半分が指定席となる)。新幹線からぎりぎりの接続だと、自由席はほぼ満席であることも多い。心配なら指定席をあらかじめ予約しておくことだ。JRの列車なので、全国どこのJRの指定券売り場でも予約できる。
次のページでは、いよいよ名古屋を出発。快速「みえ」の旅が始まる。