鉄道/引退

銀河・なは・あかつき、惜別のラストラン!

2008年3月15日のJRダイヤ改正で、東京と大阪を結ぶ寝台急行「銀河」、関西と九州を結ぶ寝台特急「なは」「あかつき」の3列車が姿を消します。もはや風前の灯となったブルートレイン。その現状に想いを馳せます。

執筆者:高橋 良算


寝台急行銀河
間もなく廃止される寝台急行「銀河」
今年(2008年)3月15日のダイヤ改正で、寝台急行「銀河」(東京~大阪)、寝台特急「なは」(京都~熊本)、寝台特急「あかつき」(京都~長崎)が廃止されます。

さらに、現在2往復ある寝台特急「北斗星」(上野~札幌)が1往復に減便、同じく2往復の寝台特急「日本海」(大阪~青森)も1往復に減便と、寝台列車にとってまさに受難のダイヤ改正となってしまいました。

この数年、ダイヤ改正ごとに寝台列車が姿を消しています。

近年廃止された寝台列車

 2002(平成14)年11月 寝台特急「はくつる」(上野~青森)
 2005(平成17)年3月 寝台特急「さくら」(東京~長崎)
 2005(平成17)年3月 寝台特急「あさかぜ」(東京~下関)
 2005(平成17)年10月 寝台特急「彗星」(京都~南宮崎)
 2006(平成18)年3月 寝台特急「出雲」(東京~出雲市)

寝台特急はくつる・あさかぜ
寝台特急「はくつる」(左)と寝台特急「あさかぜ」(右)の廃止直前の様子。「はくつる」の車体はボロボロで痛々しかった

寝台列車の旅。この言葉を聞けば、誰しも旅情あふれる鉄道旅行のシーンを思い浮かべることでしょう。しかし、今後数年の間に、青い車体のいわゆる「ブルートレイン」と呼ばれる寝台列車にはもう乗れなくなってしまうかもしれないのです。

2008年3月ダイヤ改正以降の寝台列車

反対に、今回のダイヤ改正後も残る寝台専用列車は次の10列車です(すべて寝台特急)。

・「富士」(東京~大分)
・「はやぶさ」(東京~熊本)※東京~門司間は「富士」に併結
・「サンライズ瀬戸」(東京~高松)
・「サンライズ出雲」(東京~出雲市)※東京~岡山間は「サンライズ瀬戸」に併結
・「北斗星」(上野~札幌)
・「カシオペア」(上野~札幌)
・「あけぼの」(上野~青森)
・「北陸」(上野~金沢)
・「日本海」(大阪~青森)
・「トワイライトエクスプレス」(大阪~札幌)

寝台特急北陸
寝台特急「北陸」(右の列車)も細々と生き長らえている寝台列車の一つだ
このうち「サンライズ瀬戸・出雲」以外はすべて電気機関車(一部ディーゼル機関車)が牽引する客車列車で、さらに「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」以外は、車体色が青のいわゆるブルートレイン。

しかし、今回のダイヤ改正では生き残ったとはいえ、いつ廃止されてもおかしくないものばかりです。

特に「富士」「はやぶさ」は来年(2009年)3月のダイヤ改正での廃止が決まっているという話も。「北斗星」「北陸」は、それぞれ北海道新幹線・北陸新幹線の工事が完了すれば、その使命を終えるのではないかと予想されます。



では、今回廃止となる「銀河」「なは」「あかつき」について簡単にみてみましょう。 >>
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