鉄道/SL

大井川鐵道・五感で味わう本物の汽車旅(3ページ目)

南アルプスに発し駿河湾に注ぐ大井川。この川に寄り添って走る大井川鐵道では、昔懐かしいSL列車が今も現役。そんなローカル線の「汽車旅」と、茶どころ川根名物「抹茶たいやき」の2つを味わう旅に出かけました。

執筆者:高橋 良算

家山駅で途中下車

家山駅待合室
ノスタルジックな待合室は窓枠も木
新金谷から約30分でSL急行の最初の停車駅、家山駅に到着。今回はここで下車しますが、もっとSL列車に乗っていたい!という方は、終点の千頭まで行き、普通列車で折り返して来ても良いでしょう。急行料金は距離ではなく「1列車」に対して有効なので、家山で降りても終点まで乗っても同額です。

さて、家山駅のホームに降りたら、すぐに外へ行かないのがポイント。人がいなくなるまで、しばらくホームで待っていて下さい。そして静かになったら耳をすましてみましょう。もうずいぶん遠くへ行ったはずなのに、さっき発車したSLの汽笛が風に乗ってまだ聴こえてきます。ああ旅に出ているんだ、という実感が、じわーっとわいてくる瞬間です。

家山駅は、「男はつらいよ」「鉄道員(ぽっぽや)」をはじめ数々の映画やドラマ、CMなどのロケ地となっているそうで、駅舎も待合室も、その名に違わぬノスタルジックな雰囲気が漂います。桜の名所としても知られ、春には満開の桜をバックに走るSLを撮影に、全国各地からファンが訪れます。

家山名物「抹茶たいやき」を食べよう!

これが抹茶たいやき!
これが抹茶たいやき!1ヶ150円
さあ家山に来たからには、名物「抹茶たいやき」をいただきましょう。その名も「たいやきや」さんの抹茶たいやきは、テレビや新聞、雑誌などでもしばしば取り上げられる、かなりの人気者です。県外から車で来て10個、20個とまとめ買いする人もいるらしく、特に休日は極めて入手困難のようです。

私が訪れた時もちょうど前日にテレビ放映があったとかで、12時頃に行った時はみごと売り切れ!午後にも焼くので14時半頃来てみてください、というわけで再チャレンジ。それでも予約なしの私はしばし待つこと20分、ついにアツアツの抹茶たいやきができあがりました!ぜひ皮がパリパリのうちに、店内で食べてしまいましょう。

この「抹茶たいやき」はあんが抹茶味なのではなく、皮が抹茶味なんです。地元産の「川根茶」が入った何とも言えない香ばしいコロモと、はち切れんばかりにしっぽまでたっぷり入った粒あんが、絶妙のコンビネーション!注文した2個は、あっという間に平らげてしまいました。

列車で行くなら時間が決まっていますから、予約を入れておくのがおすすめです。お店のかたも、注文数が読めるし、お待たせしなくて済みますのでその方が良いです、とおっしゃっていました。

→「たいやきや」さんへの行き方はこちら

次のページでは駅前で手軽に本場の銘茶を飲む方法をお教えします!
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