今回から、ビデオ編集に関する基本的な情報や編集テクニック、編集ソフトの利用方法などを連載形式でご紹介してきます。最初は、基本中の基本。「ビデオ編集」についてです。
ビデオの編集ってなに?
まず最初は、「ビデオ編集ってなに?」というところから整理しておきましょう。なんだか当たり前のようにビデオ編集しましょうといわれるけど、そもそもビデオの編集ってなんなのよ、と疑問の方もいるのでは?
ビデオの編集を行う目的は、次のためです。
撮影した映像を人に見せるため
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このためにビデオの編集を行うのです。とてもベタな答えですが、そうなのです。ガイドは、これ以外の答えを用意していません。
もちろん、編集したものを他人には見せず、自分だけで見るという人もいるでしょう。それは、「自分」という人に見せるために編集しているわけです。人に見せないのなら、編集する必要はありません。撮りっぱなしでかまわないのです。
だから、撮りっぱなしのDVテープなどがいっぱいあるあなた。撮った映像は人に見せていないでしょ? しかも、そのままじゃ見せられないと思っているでしょ? だから、ビデオ編集するのです。
ビデオ編集でやること
ビデオ編集は人に見せるために行うのですが、では、どのようなことを行うのでしょうか? それも人に見せるためという前提があるから、次のようなことを行うのです。
- カット編集
- タイトルの設定
- 効果の設定
- BGMの設定
●カット編集
撮影した映像の中から、見せたいシーンやお気に入りのシーンを取り出したり、取り出した映像を並べ替えてストーリーを作ったりする作業のことを「カット編集」といいます。
このカット編集が、ビデオ編集の基本です。必要なシーンだけを取り出せばよいのですが、実はこれがなかなか難しい。この映像もいい、あの映像もいいといっていると、60分の映像が55分くらいにしかならなかったということにもなりかねません。
こうならないためには、「バッサリ、バッサリとカットする」ことです。たとえば、60分のDVテープなら、5分か10分。せいぜいが15分程度にまとめる気持ちで編集すると、よいものができます。
それじゃ、その「よいもの」ってなによ? という声が聞こえてきそうですが、簡単にいえば、「人が見て飽きないもの」でしょうか。
可愛い赤ちゃんの映像だからといって、30分も40分も延々と見せられたのでは飽きてしまいます。で、見ていて飽きないように映像を選択し、並び替えるわけですね。
なお、本連載では、おいおい「カット編集の極意」などもご紹介していく予定です。
●タイトルの設定
次に、タイトルの設定ですね。たとえば、一番最初にメインタイトルなどを入れると、単なる映像が一気に「作品」的に見えてくるから不思議です。また、テロップなどを入れると、内容がわかりにくくても、見ている人に「あ、こうゆうことなのね」と理解してもらえます。
●効果の設定
カット編集がビデオ編集のストレートパンチだとすると、効果の設定は軽いジャブのようなもの。でも、このジャブは意外と利くのです。
シーンの変わり目に、オーバーラップやページがめくれるような効果で切り替えるのを「トランジション」といいます。また、映像全体をモノクロにしたりするような効果を「フィルタ」や「エフェクト」といいます。
これらによって、時間や場所の変化を伝えたり、あるいは映像を見て楽しんでもらうことができるのです。
●BGMの設定
さらに、映像で伝えたいテーマをより鮮明に感じてもらうには、BGMを利用するという方法があります。映像に音楽をプラスすると、ドラマチックに盛り上げたり、ぐっとくる雰囲気を作ったりできます。
選曲によって、編集する人のセンスがわかるもので、映像と音がマッチングしないと、とんでもない映像になってしまったりします。要するにセンスが悪いのですね。
などなど、ビデオの編集にはこうした理屈付けができるのですが、あえて、もう1つだけビデオ編集をする目的を加えるとすれば、
ビデオ編集を楽しむため
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でしょうか・・・。
これもまたベタな答えですが、結構ビデオ編集って楽しい作業なのです。ま、楽しいから当チャンネルのガイドをさせていただいているわけでして・・・。
さて次回は、「ビデオ編集に必要なもの」を解説する予定です。