映像・ビデオ編集の基礎用語
(順次、用語を増やしていきます。)1CCDと3CCD
ビデオカメラのレンズから入った光は、カラーフィルタによって光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)に分離され、電気信号化されます。このとき、CCDが1個の場合は、受光した光を電気処理によってRGBに分離しますが、RGBに分離する際に画質が劣化してしまうというデメリットがあります。
これに対して3個のCCDを利用する3CCD方式では、光をプリズムによってRGBに分離し、それぞれの光を専用の3個のCCDによって電気信号化します。このため、1CCD方式に比べて色の再現性や微妙な階調を表現できるなど、高画質な影像で撮影できるといったメリットがあります。
結論からいえば、画質を優先するなら1CCDよりも3CCDということがいえます。ただし、3CCDのタイプは価格が高価なこと、またカメラのサイズが大きくなってしまうというデメリットも抱えています。
こうしたデメリットを解消するため、最近では3CCDタイプでありながら非常に小型のデジタルビデオカメラも登場しています。
AVCHD(エーブイシーエッチディー)
「AVCHD規格」というのは、ハイビジョン映像を記録するために、松下電器産業株式会社とソニー株式会社によって共同開発されたHDデジタルビデオカメラ規格です。現行のバージョンは「Ver1.0」。
記録対象のメディアは、8cmのDVDメディアのほか、SDメモリー、メモリースティック、HDD(ハードディスクドライブ)など。これらのメディアにハイビジョン映像を記録することが目的の規格です。なお、映像の圧縮には、「MPEG-4 AVC/H.264」が採用されています。
●「AVCHD規格(ver1.0)」の主な仕様
対応記録メディア
|
8cm DVD/
SDメモリーカード/メモリースティック/ HDD(ハードディスクドライブ) |
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映像 | ビデオ信号 | 1080/60i 1080/50i 1080/24p |
720/60p 720/50p 720/24p |
480/60i | 576/50i |
画素数 (水平×垂直) |
1440×1080 |
||||
アスペクト比 | 16:9 | 16:9 | 4:3, 16:9 | 4:3, 16:9 | |
圧縮方式 | MPEG-4 AVC/H.264 | ||||
周波数 |
74.25MHz 55.7MHz |
74.25MHz | 13.5MHz | 13.5MHz | |
サンプリング構造 | 4:2:0 | ||||
量子化ビット数 | 8ビット(輝度/色差共) | ||||
音声 | 圧縮方式 | ドルビーデジタル (AC-3) |
リニアPCM | ||
圧縮後の ビットレート |
64 ~ 640kbps | 1.5Mbps (2チャンネル) |
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音声モード | 1-5.1チャンネル | 1-7.1チャンネル | |||
システム | MPEG-2トランスポートストリーム | ||||
システムビットレート | ~24Mbps |
フレーム コマ落ち
「動画」というのは、静止画像を高速に切り替えて表示することで動きを表現しています。たとえば、DVビデオカメラなどでは、1秒間に30枚の静止画像を切り替えて表示しています。
そして、このときの1枚の静止画像のことを「フレーム」といいます。また、1秒間に30枚のフレームを切り替えて表示することを、「30fps」と表記します。なお、フレームのことを「コマ」とも呼んでいますね。よく「コマ落ちした」などということがありますが、これは1秒間に30枚のフレームで撮影しなければならないのに、何らかの原因でフレームが記録できず、29フレームで撮影されたというような場合、微妙に動きがぎこちなくなるのですが、このような状態を「コマ落ち」などと呼んでいます。
フィールドと走査線
テレビやビデオでは、1秒間に30フレームの静止画像を高速に切り替えて動きを表現しています。このフレームですが、30fpsの場合、1フレームは1/30(30分の1秒)ということになりますよね。
とろこで、テレビやビデオの場合、1フレームを横割りにして2枚のフレームに分けて利用しているのです。フレームを横割りにしたものを「走査線」と呼んでいますが、フレームは、偶数の走査線だけのものと奇数の走査線だけのもとに分けられます。この分けたものを「フィールド」というのです。したがって、1つのフレームは1/60ということになります。
テレビやビデオでは、前のフレームの偶数のフィールドと、今のフレームの奇数のフィールドとを合わせて1枚のフレームを構成しています。そして、、このような表示方法を「インターレース方式」とも呼んでいます。
▲フレームを細い横線に分解したものが「走査線」。 |
▲前の映像は、奇数のフレームを使って表示。これを「奇数のフィールド」という。 |
▲現在の映像は、前のフレームの残りの「偶数のフィールド」と、次のフレームの「奇数のフィールド」を、互い違いに表示。 このように、前後のフレームのフィールドを互い違いに表示するため、インターレース方式ではちらつきが発生しやすい。 |
▲次の映像は、残った偶数のフレームを利用して表示。 |
fps フレームレート
ビデオ編集で利用される時間の単位が、「fps」(frames per second)です。が利用されていますが、これを日本語で表記すれば、「フレーム/秒」となります。要するに、「1秒間に表示されるフレーム数」ということで、一般的には「フレームレート」とも呼ばれています。
動画は、「フレーム」と呼ばれる何枚もの静止画像を高速に切り替えて表示することで動きを表現しています。たとえば「30fps」というと、1秒間に30枚のフレーム(静止画)を切り替えて表示するという意味になります。したがって、時間の表現では、30fps=1秒ということになります。
ビデオ編集ソフトでは、ときおり「タイムベース」という用語が登場することがあります。これは「時間の表記の仕方」のことを指しており、「フレームレート」は1秒間のフレーム数のことを意味しています。また「タイムコード」という言葉もありますが、これは、タイムベースと同じ時間の表記方法のことを指しています。